石川県立音楽堂
OEKが初めて単独でマーラーを演奏する。編成的にもあまり大きくない4番ならばOEKでもできると、パーマネント・コンダクター川瀬賢太郎が希望したのだとか。
前半はモーツァルトの「フルートとハープのための協奏曲」(ソリストは、Flがマトヴェイ・デミン、ハープが高野麗音)。抜けるような明快さで開始され、テンポも清々しさを感じさせる快適なもの。生き生きとしなやかな演奏であった。さすがOEKだ。マトヴェイ・デミンのソロは引き締まった正確さがありながら、表情豊かな躍動感にあふれていた。残念だったのは、ハープがフルートに比べどの点でもおとなしい。tutti奏者のハープのような、もう少しソリスティックに奏でてくれたらと思ってしまった。この二人は、マーラーでも奏者として参加した。
「第4交響曲」では、OEKは音色が打って変わり、重たく暗さを感じさせるようなものであった。全体を通して、管楽器が張り切りすぎているのか、かなりブラスチックな演奏になっていたが、まあそれもおもしろい。大曲ぞろいのマーラーをあえて10型のままやることで、室内楽風の新しいマーラーの形が出来ていたのは川瀬がねらったことなのかはわからないが、興味深いところだろう。終楽章に登場したソプラノ(種谷典子)は、透き通る無垢な子供のようなもので、まさにプレトークで川瀬のいう「天上の子供」が表現されていたということだろう。
とはいえ、モーツァルトに比べ、弦楽器がのってこなかったのはやや残念なとこだ。モーツァルトであそこまで美しくしなやかな演奏ができるのだから、きっとマーラーでも、と思うのだが、、今後に期待である。