タイトルからベンチプレス批判と思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、今回の記事はベンチプレス自体に対する要注意喚起ではありません。
安全性確保の問題についてです。


実際に少し前にあったお話です。

ある所(契約ジムではないです)であるトレーニング種目を行っている人(ペア)なんと無しに見ていたのですが、非常に危険な場面を目撃してしまいました。

種目名は「ベンチプレス」です。
ベンチプレスを知らない方の為に、ごく簡単に説明させていただくと、

「ベンチの上に仰向け(上向き)に寝た状態で
バーベル(ダンベルの場合も)を 持ち上げる種目」

です。 一般の方にも割と知られている事の多い種目ですが、
実は死亡事故に繋がってしまうケースもある非常に注意の必要がある種目なのです。

支えきれずに潰れた場合、胸辺りならまだいいのですが、
崩れ方が悪いと頸部(首)や頭部に落下させてしまうケースがあるのです。
時々全国の運動施設等での事故の事例を聞きます。
他にもっと高重量を扱う種目もありますが、大怪我はあるでしょうが、

寝た逃げにくい状態で、支え手が力尽きると頭部に落下してくる

可能性があるのですからやり方を誤るともっとも危険と言えるでしょう。

通常は、事故防止の為に、器具自体にストッパー等がついていたり、補助者をつけて万が一に供える等をしているものです。
しかし、今回は肝心の補助者の不注意で危険な場面を招いてしまっていました。

その補助者は、ラックのサイズと合うバーベルシャフト(20㎏)を外して
短めの軽い(と言っても10㎏)シャフトをセッティングしようとしていました。
遠巻きだったので、雑に置いたのか、会話しながらで散漫なままだったのかははっきり分かりませんが、そのシャフトが外れて寝ているもう一人の頭部に当たってしまったようです。特別な理由がある時(その場合は細心の注意が必要)以外は寝てる人がいる状態で掛け替える事自体にも問題がありますが・・・

その後の対処も、頭部を強打(瞬間を見ていないので、直撃かはわかりませんが・・・)
した後の対処としては首を傾げるようないい加減さ・・・
どうやら、アイシング後、少し安静にして、詫びたらその後他で別種目をやらせていたようです。

細かいトレーニング方法や理論、ノウハウについては、様々な方法論があり、それぞれにメリット、デメリットがありますから、出来るだけ他者批判的事を書くのは避けたいのですが、今回は最低限の安全確保の問題です。
場合によっては、たった10㎏、20㎏・・・いやもっと軽い重量であっても、落下接触、まして頭部、頸部に・・・という危険な状態を起こしかねないという事を知っていただきたくて書いてみました。

と言うのも、今回のお話ような事例はともかく、

単独で行っている方が、無理な重量をセットして潰れる
(ラックに戻そうとして届かずに頭部に落下)

というのは時々起こりかけいて、私も何度か慌てて走り込んで救助した事があります。
たまたま通りかかったから良かったものの・・・というケースです。
意地になって筋力以上の重さを扱おうとする男性に圧倒的に多いようです。
困ったことに、本人にはよく説明しても、何回も繰り返してしまっています。

頭部は痛い目に遭ったときには人生が終わってしまうリスクが高い部位なんですが・・・

トレーニング効果も大事ですが、最低限の安全にだけは充分注意して下さい。


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古谷桂二郎
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