前回の記事、誤解される書き方かもしれないので、当記事で加筆する。

 

 

まず、店長は、本当にかわいがってくれた。

声も笑顔も評判良い、掃除がうまくて助かる、など当初はほめちぎっていただき、その口ぶりにはもう一軒のバイト先のご主人が苦笑いするほどだった。

地元で数々やった仕事もほぼ接客業で、その能力を活かすことができた。
それに、片づけは苦手だが掃除はすこぶる得意た。油汚れも曇ったガラスも磨けば気持ちよく綺麗になる。私が本領発揮できるのが掃除だった。


しかし悪い癖は出る。
集中しすぎて呼び鈴を聞き逃し、店長の声も聞き逃し、タイマーを聞き逃し。

 

注意され反省し、ぐっとこらえてしばらく接客に専念するのだが、何せ古い建物に男所帯の店で、控えめに言って清掃は行き届いておらず、神経質な私にはそこだけは許せなかった。見過ごせなかった。

 

ある程度状況を見て、店が静かな時は、鬼の居ぬ間にとばかり掃除しまくっていた。そちこち重曹をばらまき、熱湯で厨房の床をすすぎ、フロアの黒ずみを削り、おしぼりを何本も油汚れで潰していく。

こだわりの強い面も同時に出ていた。

不気味だったと思う。

壁を拭くために掲示物を全部はがし(これまた多い)、ヤニ汚れを落としてまた張りなおす。水平に。隣と同じ高さで。文字と写真のバランスを見ながら。もうこだわりまくりだ。

 

 

店長が、だんだんと私の扱いに困っていく様子がわかった。

 

もちろん、客前で掃除するなんて失礼なことはしない。お客さんがいる時は、ヒマそうにしているのも良くないので、そう見えない程度の器具や設備の手入れをした。何より先の反省から、呼ばれれば反応するよう訓練していき、成果が出てきた。カウンター越しにお客さんと話すことにも慣れていった。新たな成長もあった。

 

 

一方、掃除はどんどんエスカレートした。

 

最初は役に立てていたスキルは、このころ嫌味に変わっただろう。

若造が昭和の男に「清掃駆除の業者を入れろ」と直談判し、さぞ不愉快だったと思う。

それに私は、どうも言い過ぎる。「言い過ぎ」のラインがわからない。

 

ひびを入れてしまったのは私だ。

振り返って見たら私の執着でしかなかったですね。

描いてて情けないです。