(1)放課後等デイサービスにおける支援と5領域

 

 令和6年度報酬改定において、「放課後等デイサービス」における支援で、「5領域(健康・生活、運動・感覚、認知・行動、言語・コミュニケーション、人間関係・社会性)」全て含めた総合的な支援を提供することが運営基準に明記されました。

 

 放課後等デイサービスで提供する支援内容についても5領域を意識したものとすることが求められるゆおになっています。

 

 以前から放課後等デイサービスの支援内容は5領域の内容が含まれていましたが、それを明確にすることが求められているのです。

 

 私たち「八角形鎌田」も5領域を意識して支援内容を組み替えました。

 

(2)健康・生活

 

 健康・生活面におけるテーマとしては

①規則正しい生活

➁スマホ・動画・ゲームの時間のコントロール

③感染症予防

④成人病予防

⑤メンタル疾患予防

などが考えられます。

 

①規則正しい生活

 

 寝る時間、起きる時間が常に一定である生活が目標です。休みの日も寝る時間と起きる時間は一定に保ちましょう。朝起きられなくなると、学校を休みがちになってしまいます。

 

➁スマホ・動画・ゲームの時間のコントロール

 

 スマホ・動画・ゲームの時間が長くなってしまうと

①生活リズムが乱れがちになります。

➁勉強時間が短くなる傾向があります。

③スマホ依存・ゲーム障害のリスクが高まります。

 

 スマホ・動画・ゲームの時間をコントロールできるように、一緒に考えていきます。

 

③成人病予防

 

 成人病予防のためには、適切な食事と運動習慣が重要です。また、成人病予防のためのプログラムを提供するとともに、肥満している子には肥満治療のためのプログラムを提供します。発達障害の方は依存症を併発しやすい傾向があります。喫煙やアルコールに対する基礎知識を身につけるためのプログラムも提供します。


④感染症予防

 

 施設内での感染症予防策を徹底するとともに、「どうすれば感染症にかかるのを防げるのか」について学ぶためのプログラムを提供します。

 

⑤メンタル疾患予防

 

 発達障害の方は不登校、うつ病、適応障害、依存症、摂食障害などのメンタル疾患に罹患しやすい傾向にあります。これらの疾患に対する知識を身に着けるためのプログラムを提供します。

 

 

(3)運動・感覚

 

①運動

 

 運動は成人病予防のためには重要ですし、メンタル疾患の予防にも効果があると言われています。今だけでなく成人になっても続けられる運動習慣を一緒に考えていきます。

 

➁感覚

 

 感覚過敏を持っているお子さんもいますし、痛み刺激に対する過敏(頭痛や腹痛を感じやすい)をもっているお子さんもいます。感覚過敏に対する付き合い方を一緒に考えていきます。

 

(4)認知・行動

 

 認知療法、行動療法は発達に特性にある子どもたちや成人にとって、社会を生き抜くためのスキルです。日々の療育を通じて、これらのスキルを身につけていくことを目指します。

 

(5)言語・コミュニケーション

 

 他人の言っていることを適切に理解し、自分の思っていること・考えていることを他人にわかりやすく伝える「言語能力」「コミュニケーション能力」は発達に特性のある子どもたちが現在の生活、将来の生活を円滑に行っていくために必要な技術です。読書の奨励、場面の設定とアドバイス、SSTプログラムなどにより「言語能力」「コミュニケーション能力」の醸成を図ります。

 

 (6)人間関係・社会性

 

 人間関係を適切に築き、維持しする能力は子どもたちが現在・将来を生き抜くために必要です。そのための社会性を身につけなければなりません。小説や英語を見ながら人間関係を円滑にしていくためのスキルを学ぶためのプログラム、場面を設定し、学ぶためのプログラムを施行します。