(1)MARCHとSMART

 

 以前から早慶続く難関大学群をそれぞれの頭文字からMARCH(明治、青山学院、立教、中央、法政)と称していました。

 

 しかし、これらの5大学の入試難易度が以下のように二分化されてきました。

 

難易度やや高い:明治、青山学院、立教

難易度やや低い:中央、法政

 

 また、早慶に並ぶ入試難易度だった、上智大学と東京理科大学を合わせた大学群を「早慶上理」と称していましたが、上智大学が推薦入試が多く、入試形態も特殊になってきたため人気が落ちてきたため、早慶と一緒のグループに入れることに疑問が呈されるようになり、新しい大学群としてSMART(上智、明治、青山学院、立教、東京理科)が受験業界から提案され、少しずつ受け入れられています。

 

 果たして、このような大学群を作ることは妥当なのでしょうか?

 

 

(2)司法試験予備試験の合格者数と合格率からみた法学部の位置

 

2023年司法試験予備試験の合格者数と合格率

 

    合格者数 受験者数 合格率 法学部定員(政治学科等を除く)

慶應義塾  56人  905人    6.19%  600人

早稲田大  38人  865人    4.39%  740人

中央大学  32人  978 人   3.27%  1050人 

明治大学   9人  338人     2.66%  920人

上智大学   6人  125人     4.80%  330人

立教大学   2人  111人     1.80%  475人

青山学院大  1人  103人     0.97%   500人

法政大学   1人  180人     0.56%  493人 

 

2021年司法試験予備試験の合格者数と合格率

 

       合格者数 受験者数 合格率

慶應義塾大   50人      782人     6.39%

早稲田大学   29人    732人     3.96%

中央大学          26人    939人     2.77%

明治大学        4人      284人       1.41%

法政大学        2人      154人       1.30%

青山学院大学      1人       82人      1.22%

立教大学            1人       83人      1.20% 

上智大学            1人       90人      1.11%

 

 合格者数は1位から4位までは両年度とも変わりません。

 

 合格率は2023年には上智大学が3位に食い込んでいます。

 

 司法試験予備試験の合格者数・合格率はからは中央大学は早慶に次ぐ第3位あるいは早慶上智に次ぐ第4位に入っており、SMARTという大学群には妥当性を感じられません。