(1)近年進学実績を上げた静岡北高

 

 静岡北高は以前の「静岡県自動車工業高校」時代は入試偏差値の低い高校でしたが、1980年に「静岡北高等学校」に校名を変更し、1990年に理数科を設置し、2010年に中等部を設立し、進学実績を積み上げ、高校としての評価を上げていきました。

 

 2023年入試では以下のような合格実績でした。

 

浜松医科大学医学部医学科1名、北海道大学1名、東京都立大学1名、横浜市立大学1名

静岡大学4名、静岡県立大学4名、静岡文化芸術大学1名 他 

 

国公立大学合計44名

 

国際医療福祉大学医学部医学科1名、早稲田大学1名、東京理科大学1名

明治大学1名、中央大学1名、法政大学1名、立命館大学7名、南山大学1名

東京薬科大学3名、東京電機大学2名、工学院大学1名

日本大学9名、東洋大学3名、駒澤大学1名、専修大学2名

静岡理工科大学67名

 

静岡北高校2023年大学合格実績 | ADHDの小児科医が伝えたいこと (ameblo.jp)

 

 

(2)静岡北高の理数科と普通科は全くの別物?

 

 近年大学合格実績を伸ばし評価を上げている静岡北高ですが、良い大学への進学実績は理数科や国際コミュニケーション科のものであり、普通科からは目ぼしい大学への合格実績は少ないようです。

 

 そして、理数科と普通科とでは、生徒の勉学に対する熱心さも異なるためか、授業のレベルやペース、宿題の量も異なるようです。

 

 理数科や国際コミュニケーション科と普通科は同じ校名を冠していますが、別の高校と考えた方がよいようです。

 

 

(3)中等部から理数科へ希望者全員が進学できるわけではない

 

 中等部に在校している生徒の保護者から聞いた話では、「中等部から理数科への進学を希望しても一定の基準を満たせなければ進学できない。理数科に進学できるのは半数強に過ぎない」との話を聞きました。

 

 生徒にはっぱをかけるためであり、最終的にはそれより多くが進学できるのかもしれませんが、静岡北高の進学実績に期待して静岡北中を受験して入学したのに、理数科に進学できないのならば、「何のために静岡北中に入学したのか」との嘆き節が出ても仕方がないと思います。

 

 また、静岡北中は勉強熱心な子には面倒見が良い学校かもしれませんが、勉強に対してあまり熱心でない子に対するフォローは十分ではないようです。

 

 2024年入試において静岡北中の人気がイマイチだったのは上記のような事情があったからなのでしょうか?

 

 願わくば、勉強に対してあまり熱心でない生徒への面倒見もよい学校であってほしいです。(以前の静岡北中はそういう学校だったと言われていました)