(1)小児科医P先生の考える「いじめっこの特徴」

 

小児科医P先生が「いじめっこの特徴」について記事を書いていた。

参考になるから是非とも読んでおいて欲しい。

 

特に発達に特性のある子の親は必読の文章だと思います。

 

いじめっこの特徴|小児科医Pの発達外来診察室 (hattatsu-kids.com)

 

P先生は以下の3つの特徴を挙げられています。

①発達に特性のある子は被害者になりやすい。そして、加害者になることが結構ある。

②多分、加害者は昔、被害者だった。いじめっこの特徴。「いじめられた過去がある」だと思う。

③被害者を、加害者を、その次の被害者を作らないために必要なのは「知識」だ。

 

②に関連して小児科医P先生は書いています。

 

「虐げられた過去がある。

その場所は学校じゃなくて、家庭や道端や駅、保育園、塾、その他かもしれない。

でも加害者は、多分、元・被害者だ。

ただ責めても仕方ないと思う。」

 

③に関してP先生は書いています。

 

「そのために、その子の特性を知ること。

必要な子に必要なケアを届けること。

本人が自分を知り、特性を知って生きていくこと。

その力を育てること。

 

必要なのは、愛や思いやり、真心のような、抽象的なものじゃない。

知識だ。

 

発達障害の知識、境界知能の知識、被虐待児の知識。

「自分と違う感覚を持つ人がいる」という知識。

「世界は広い」という知識。

 

知っているか知らないか、それだけの違い。

だけど知識は子どもたちを変え、子どもたちは世界を変えると、僕は本気で思う。」

 


(2)いじめから不登校に至ってしまった子のお母さんからみた「いじめっこの特徴」

 

 いじめから不登校に至ってしまったお子さんのお母さんが、いじめをする子の共通点を挙げていました。子育てをする上での参考になると思いますので、目を通しておくとよいのでは、と思います。

 

不登校児が多かった娘の学校 | 今日も安定の不登校です? (ameblo.jp)

 

いじめをする子の共通点

①勉強・運動ができる

②家庭でストレスがある(親子関係)

③優劣で人の価値を決めている

④保護者が人の意見を聞かない

 

筆者は、以下のようにイジメる子の特徴を記載していました。

 

「いじめをしている子が沢山いましたが、本人達はいじめという認識がなかったようです。

人を馬鹿にしたり、見下す子が多く、『少しからかっただけ』という認識でした。」

 

「勉強や運動が優秀で、

 

親の意志で習い事や塾に行かせる

習い事の練習をしないと感情的に怒鳴る

子供の成績を過剰に気にして厳しい

 

というご家庭の子は、ストレスを学校で人にぶつけているケースが多かったです。

 

どの子も、運動や勉強ができない子はダメな奴、からかわれるのも当然といった考えでした。

 

そういう子達は

「テスト◯点以上取らないと、親にめっちゃ怒られる」

「塾や習い事が毎日で疲れる。全然遊べない。」

と言っていました。」

 

「サッカーや野球の強い厳しいチームに入っていて、学校で運動が苦手な子を馬鹿にする子もいました。」

 

「片方の兄弟だけ溺愛している家庭や、子供同士のトラブルは絶対に両方が悪いと主張する保護者もいました。」

 

逆にいじめられるの子は

「繊細な子、運動や勉強が苦手な子、相手に言い返せない子は、ほぼいじめをされていた印象です」と述べられていました。

 

「虐げられた過去がある。

その場所は学校じゃなくて、家庭や道端や駅、保育園、塾、その他かもしれない。

でも加害者は、多分、元・被害者だ。

ただ責めても仕方ないと思う。」

とのP先生の視点から言えば、家庭で親から虐げられた結果、いじめの加害者になったのでしょうか?

 

 このお母さんの書いた文章から、私は以下のような文章を書きました。 

 こちらも読んでみてください。

いじめる子の特徴と学校教育の限界 | ADHDの小児科医が伝えたいこと (ameblo.jp)

 

 

(3)視点が違えば、見方も異なる

 

 P先生の考える「いじめっこの特徴」といじめの被害者のお母さんの考える「いじめをする子の共通点」はだいぶ異なっていると思います。

 

 学校の先生方の考える「いじめっこの特徴」はどんなものなのでしょうか?

 「千差万別であり、一定の特徴など見い出せない」などと言うのでしょうか?

 

 視点が違えば、見方が異なるのだと思います。

 

 いじめは絶対に撲滅しなければならないと思います。

 

 しかし、現在のいじめに対する対策は功を奏しているとはいえないと思います。

 

 これはいじめ対策が「学校側」「教師側」の視点のみによって作られていることが一因だと思います。

 

 不登校の問題も学力格差の問題もそうです。

 発達障害の問題も十分ではないように思います。

 

 「必要なのは知識だ」という小児科P先生の言葉が本質をついていると思います。

 

 学校における様々な問題は、もっと「学校外」の人々の意見を取り入れるべきではないでしょうか?

 

こちらの記事もご参照ください。

いじめが原因の不登校について① | ADHDの小児科医が伝えたいこと (ameblo.jp)

いじめが原因の不登校について② | ADHDの小児科医が伝えたいこと (ameblo.jp)

中学生の不登校を減らすには | ADHDの小児科医が伝えたいこと (ameblo.jp)

スクールカーストについて | ADHDの小児科医が伝えたいこと (ameblo.jp)

「人を馬鹿にする」「人をからかう」心理について | ADHDの小児科医が伝えたいこと (ameblo.jp)

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