(1)勧めの番組「下剋上球児」

 

TBS系

日曜夜9時~

 

出演:鈴木亮平、黒木華、井川遥、小日向文也、生瀬勝久、小泉孝太郎、松平健

 

日曜劇場『下剋上球児』|TBSテレビ

 

 

(2)旧来型の高校野球の監督ではなく、「新しいタイプの監督」のようです

 

 「高校野球を通して、現代社会の教育や地域、家族が抱える問題やさまざまな愛を描く、ドリームヒューマンエンターテインメント」と番組ホームページはこの作品を説明しています。

 

 主人公の南雲脩司(なぐも・しゅうじ)は、三重県立越山(えつざん)高校に赴任して3年目の社会科教員です。大学まで野球一筋でやってきたものの、怪我をきっかけに引退しました。スポーツ入学した大学だったので、大学は中退しました。

 

 大学中退後はスポーツトレーナーとして働いていましたが、教師になる夢を捨てきれず、32歳で大学へ再入学し、教師になりました。教員生活を送る中、地元の大地主の孫が入学したことを機に、廃部寸前の弱小野球部の顧問を担当することになり、日常が一変します。

 

 プライベートでは2児の父であり、妻と共働きで義父と同居しており、家庭のことも積極的にこなす一面もあります。妻は再婚であり、上の子は前夫の子です。

 

 第一話を見た限りでは、南雲は自分の高校時代に「勝つために手段を選らばない野球」に反旗をひるがえした経験があり、旧来型の高校野球の監督のイメージからは離れた存在のようです。そんな南雲と今時の生徒たちがどのような「下剋上」を起こすのか。現代社会の教育や地域、家族が抱える問題やさまざまな愛がどのように描かれるのか。楽しみな番組だと思います。

 

(3)主要スタッフは女性

 

 今作を手掛けるスタッフ陣は、『石子と羽男―そんなコトで訴えます?―』『最愛』『MIU404』『アンナチュラル』をはじめ、多くのTBSの人気ドラマを世に送り出してきた新井順子プロデューサーと塚原あゆ子監督のコンビです。さらに、2人の作品の脚本をこれまでも数々手掛けてきた奥寺佐渡子さんがストーリーを紡いでいきます。3人が手掛けた『最愛』は、数多くの賞を受賞し高評価を得ています。

 

 女性がリードするチームが、男の世界と見なされている高校野球をどう描くのか?

 今まで高校野球では陰の存在であったと思われる女性を、主に中年男性が主視聴者であると思われる「日曜劇場」枠でどう描くか?

 

 そんな視点からも楽しみな作品だと思います。