(1)起立性調節障害がなかなかなおらない

 

 小児科医P先生が「起立性調節障害」について文章を書いています。

 示唆に富む文章だからできれば読んでいただければと思います。

 

OD、治らない問題|小児科医Pの発達外来診察室 (hattatsu-kids.com)

 

 

(2)心身症としての起立性調節障害

 

「起立性調節障害、通称OD。

ご存知、朝起きられない病気。

 

心身症的な側面の非常に強い疾患だ。」

 

心身症とは、各科が対応する身体疾患の内、発症や経過に心理社会的ストレスの影響で機能的(器質的)な障害を伴った疾患群のことをいいます。

 

ただし、「朝起きられない」という症状から、「起立性調節障害」が連想されますが、

 

「起立性調節障害」⇒「朝起きられない」のではなくて、

「朝起きられない」⇒「起立性調節障害」という病名がついただけ。だと思います。

 

詳しくいうと、「起立性調節障害」という疾患があるから「朝起きられない」のではなくて、

「朝起きられない」という症状を示す人の一部に「起立性調節障害」の診断基準を満たす人がいる。ただし、「朝起きられない」という症状は身体疾患としての「起立性調節障害」以外の心理的・社会的なストレスが大きく影響するため、「起立性調節障害」の治療をいくらやっても、症状はよくならない(治らない)。

 

(3)多くの人の誤解

 

 多くの人は以下のように考えます。

 

①不登校の原因は、朝起きられないこと。

朝起きられないのは、「起立性調節障害」のせい。

「起立性調節障害」の治療が奏功し、朝起きられるようになれば学校に行ける。

 

②不登校の原因は、頭が痛いため。

頭が痛いのは、「片頭痛」のせい。

「片頭痛」の治療が奏功し、片頭痛がよくなれば学校に行ける。

 

③不登校の原因は、腹痛のため。

お腹が痛いのは、「過敏性腸症候群」のせい。

「過敏性腸症候群」の治療が奏功し、腹痛がよくなれば学校に行ける。

 

しかし、不登校に伴う「起立性調節障害」も「片頭痛」も「過敏性腸症候群」も心理社会的ストレスの影響の大きい心身症です。身体疾患的な治療をいくら行っても症状は改善しないのです。

 

「心と向き合わないと、症状はよくならない」ことを理解してほしいと思います。