(1)不登校で失う物

 

 小児科医P先生が「不登校で失う物」について考察した文章を書いています。

 主張の要旨は以下のような内容でしょうか?

 

「不登校で失う物。それは機会。経験を失ったわけじゃない。

経験(勉強する機会+コミュニケーションの機会)のための高コスパ施設、「学校」から遠ざかっているだけで。別クチで経験すれば、それでいいと思うんだよねー。」

 

この子不登校なんだけど、なにか問題ある?|小児科医Pの発達外来診察室 (hattatsu-kids.com)

 

 

(2)小児科医Nの意見

 

 学校で学ぶべきこと(勉強=知識・思考力・表現力)、経験すべき経験を学校以外の所で学んだり、経験したりすればよい。確かに一理ある考えで、「それでよい」と考える人も多いでしょう。しかし、「それでは十分ではない」と考える人もいると思います。

 

 勉強面に関しては、学校に行かなくても良質の教材を使えば、学校に通っている人と遜色のない学力を身につけることは出来ると思います。

 

 しかし、コミュニケーション能力や他人と上手くやっていく能力を学校に通わずに培うのは大変だと思います。

 

 学校では親しい人とだけではなく、親しくない人ともそれなりにうまくやっていかなければなりません。中高生にとっては「教師」という存在は、敬遠したくなるような存在かもしれません。しかし、学校に通っている限りは教師ともそれなりに上手くやっていく必要があります。

 

 学校は感情コントロールの練習の場、自分にとって不愉快な状況に耐える練習の場でもあると思います。学校に通わずにこのような経験をすることが出来るのでしょうか?

 

 高校を中退・大検経由の東大生がいたら、企業はその学生を採用するでしょうか?

 優秀であるとは思っても、「組織に合わせるのが難しいかもしれない」「ストレス耐性が低いかもしれない」と考え、採用に二の足を踏んでしまうようなl気がします。

 

 「不登校に至ってしまった」ということは、就活の際の人事担当者に、「理不尽やストレスに対する脆弱性があるかもしれない」と疑念を抱かせてしまう恐れがあると思います。

 

 不登校で失う物の一つとして、採用担当者の安心感もあると思うのです。

 

 私は不登校およびそれを連想する通信制高校の学歴は就職の際に不利に働くと考えています。ですから、辛くても学校に通い続けた方がよいと思いますし、できるだけ全日制高校に入学し、卒業した方がよいと思っています。