(1) 太っている子を馬鹿にする同級生がいるかもしれません

 

 現在の日本の中学校や高校の文化では、「太っている子を下に見る風潮」があります。小学校時代は先生方がそのような言動を防いでいるのですが、中学校になると先生方が生徒の言動を防ぎにくくなります。そのため、「からかい」の範疇にみなされる程度のものから、明快な「いじめ」として認識すべきものまで幅広い言動や行動が、太っているお子さんに降りかかってくるのです。他人にネガティブなことを言われると非常にこたえると思います。

 

(2) 不登校と肥満

 

 不登校状態になってしまった小学生や中学生の中には太っている子が多い印象があります。話を聞くと同級生にネガティブなことを言われている例が多いです。

 

 不登校を減らすためには何らかの対策を行っておかなければならないと思います。太っている子の対策としては以下の3つの選択肢があると思います。

1. ダイエットする

2. ネガティブな事を言われてもスルー出来るスキルを身につける

3. ネガティブな言動をする人が少ない環境を求める

 

(3) ダイエットする

 

 ダイエットをすることは健康にとって一番良いですし、思春期に無用の攻撃を受けないために一番良い方法だと思われます。ただし、ダイエットを行うには強い意志と家族の協力が必要です。

 

(4) スルースキルを身につける

 

  ダイエットが実行できないようなら、ネガティブことを言われてもスルー出来るだけのスキルを身につけておく必要があります。

 

「中学校になると太っていることを馬鹿にして、からかったり、陰口を言ったりする人がいるかもしれません。そのような言動を無視することができますか?」などと覚悟を聞いておく必要があるかもしれません

 

(5) ネガティブな言動が少ない環境を求める

 

   ダイエットは難しい、スルースキルも身につけることが難しい、となるとネガティブな言動をする人が少ない環境を求めることが第三の選択肢として挙げられます。

 

一般的に公立よりも私立の方が「太っていること」に対してのネガティブな言動をする人が少ない印象があります。私立中学受験が選択肢になると思います。もちろん私立中学にもネガティブな言動をする人がいますが。

 

(6) 肥満のリスクを認識すべきだと思います

 

   体型によって、人を馬鹿にしたりするのは人間として愚劣な行動だと思います。しかし、日本の中学生の文化ではこのような言動が多い学校があるのが現実なのです。

 

   しかも、「からかい」のように学校が指導しにくい形で攻撃は行われます。「いじめの基本方針」では「本人が苦痛に感じたら、『からかい』も『いじめ』として取り扱う」という趣旨の記載があります。ただし、実際には『からかい』を『いじめ』として取り扱うのは難しいと思います。更に教師には見えないところで「からかい」は行われるのです。

 

 肥満は他者の軽蔑をもたらしやすく、自己肯定感が低下しまうリスクがあると思います。肥満を健康リスクとしてだけではなく、不登校のリスクとしても捉えるべきだと思います。