学習不振、不登校、いじめ、ゲーム依存など学校生活における問題は、病気みたいなものだと思います。これらの問題をなくしていくためには病気に対するのと同じ方法論が必要なのだと思います。

 

病気に対する場合、病気の治療だけではなく予防を考えていくことが重要になると思います。予防にはいくつかの段階があります。

 

1次予防:病気を起こしやすくする要因を減らし、病気を起こしにくくする要因を増やすこと。通常予防というと一次予防を指す

2次予防:様々な方法(健診や人間ドック等)を用い病気を早期に発見し、早期に対応する

治療:ガイドラインの使用により経験が少なくても一定水準の治療が行われる。よいガイドラインがない場合には経験の多い医療機関を選んだ方がよいことが多い

3次予防:リハビリ等により機能の維持・回復を目指すこと、合併症や再発の予防

 

ガンの治療や予防を例に考えると分かりやすいと思います。最近はガンの治療成績がよくなりましたが、それでも命に関わるシビアな病気です。ただし、健診や人間ドックでガンを早期に発見できれば、治療の成功率が高まります。このことは早期発見に失敗したら治療の成功率は低くなってしまうことを意味しています。早期発見が非常に大切なのだと思います。

 

更に、ガンを予防することができたらもっといいと思います。喫煙は多くのガンの罹患率を高めます。禁煙は多くのガンにとって有効な予防法です。ピロリ菌の除菌は胃ガンの予防にプラスになります。子宮頸ガンワクチンは子宮頸ガンの発生を減らすことができます。

 

ガンに対するのと同じ方法論を学校生活における問題に対しても使うべきだと思います。

そのためには疫学の方法論をもっと利用すべきだと思います。