ADHDは「瞬間最大風速の共感力」を持っている

 

相手の気持ちが自分のことみたいに分かってしまう。
これは努力とか優しさとかじゃなく、脳の特性そのもの。

 

 

ぼくも昔から、話を聞くと一瞬で相手の感情が自分の胸の中に流れ込んでくるような感覚があった。
相談されることが多かったのも、この過剰な共感性のせいだと思う。

 

 

でも、その一方でこんな悩みもあった。

・急に連絡が返せなくなる
・優しくしてたのに急に距離を置く
・続かない自分に罪悪感
・相手に誤解される
・仲良くなったのに急に燃え尽きる

 

 

この矛盾した特性が、ADHDの人間関係を複雑にしている。


ADHDの共感力は「瞬間最大風速」で働く

ADHDの共感力は、ずっと続くタイプじゃない。
「その瞬間」に全てを感じるタイプ。

 

 

相手が悲しければ胸が締め付けられるし、
相手が悩んでいたら自分まで落ち込むし、
相手が喜んでいたら一緒にテンションが上がる。

 

 

この一瞬の感受性は本物。
嘘でも演技でもない。

 

 

ただし、問題はここから。

全力で共感したあとは、
エネルギーがスッと抜けてしまう。

 

 

この切り替わりを、周りは「薄情」に見えるかもしれない。
でも本当は違う。
優しさを出し切って燃え尽きているだけ。

 

 


ADHDは「共感性が高いのに継続が苦手」という矛盾を抱えている

この矛盾で一番苦しむのは、本人だ。

優しく接したいのに続かない。

 


好意がないわけじゃないのに距離を置いてしまう。
相手の気持ちが重く圧し掛かって処理できなくなる。

 

 

そして勝手に自己嫌悪になる。

でも、脳科学的にはこれは自然なこと。

 


ADHDは
・ミラーニューロンが過敏
・感受性が高い
・相手のエネルギーまで取り込む

 


こういう特性がある。

その上、
・ワーキングメモリが少ない
・感情のバッテリーが小さい

 


これが加わるから、人間関係のエネルギー消費が普通の人の3倍になる。

だから継続が苦手なのは、人格ではなく仕組みの問題。


じゃあどうすれば人間関係が楽になるのか

大事なのは「説明しておくこと」。

 

 

最初から伝えておくと、誤解が一気に減る。

 

・返事が遅くても嫌いになったわけじゃない
・その瞬間の優しさは本物
・深く付き合うときほど休憩が必要
・一人の時間がないとパンクする

 

 

これを伝えておくだけで、人との関係はびっくりするほど楽になる。

そして、自分にとって本当に心地よい関係だけが残る。


ADHDは「短期集中型の優しさ」を武器にすればいい

短期間で一気に相手を理解する力。
深い共感を瞬時に届けられる力。
その瞬間だけは誰よりも寄り添える力。

 

 

これは紛れもない才能。

長く寄り添えないことに罪悪感を感じる必要はない。
ADHDにとっては「瞬間の本気」こそが本物で、そこに嘘は一つもない。

 

 


自分の共感スタイルを理解すると、生きるのが楽になる

ADHDは決して薄情なんかじゃない。
疲れやすいだけ。
燃え尽きやすいだけ。
優しさの使い方が普通の人と違うだけ。

 

 

この特性を知ると、自分を責める必要がなくなる。

今日からは
短期集中型の優しさ
として、その力を堂々と使ってほしい。

 

 

瞬間最大風速で相手の心を救える人なんて、そう多くない。
あなたの優しさは、その瞬間にちゃんと届いている。