ブラッ君に攻撃を仕掛けたアクア…。
シュウゥゥゥ・・・
アクア『相変わらず隙の多い子ね』
トコトコ
ブラッ君『果たしてそうでしょうか?』
アクア『あれれ…無傷だね』
ブラッ君『アクアさん、コアナイトに覚醒した今の僕は全てのコアの能力を使いこなせます。魔法やエネルギー系統の攻撃は一切通用しません』
ブラッ君『どんなに強力な魔法であっても』
ブラッ君がいう魔法やエネルギー系統の攻撃とは、メタルコアの耐性の事だ。
ブラッ君(アクアさんには悪いけど、今のあの人から見て、僕は相性最悪のはず)
アクア『ふーん、泣き虫は泣き虫でもただの弱虫ではなくなったって事だね』
ブラッ君『アクアさん…』
ブラッ君(あの様子…恐らくアクアさんも、マリエルさんやライアさんと同様に洗脳か何かを受けている)
ブラッ君(ならば…!)
ブラッ君『あなたは僕が救ってみせます…!』
アクア『救う?何言ってんの(笑)それは君が私に勝てたらの話でしょ?』
ブラッ君『その勝負…恐らく僕が勝つでしょう』
アクア『はあ?うっざ!勝手に決めないでほしいんだけど!』
ブラッ君『アクアさんこそ意地を張らないでください!さっき言った事忘れた訳ではないですよね?』
アクア『うん、魔法が効かないんでしょ?』
ブラッ君『はい。魔法が専門のあなたからすれば、今の僕は天敵中の天敵です』
アクア『それは…』
アクア『ボソボソ…』
ブラッ君『アクアさん…?』
アクア『ブラッ君、私を助けて…。私…パルの命令でこんな事するハメになっちゃって…』
アクア『本当はやりたくないんだけど、従わないと他の仲間やリヴァイオンの住民を殺すと言って…』
ブラッ君『な…そういう事だったんですね』
アクア『でも、今のブラッ君を見て希望を抱いたわ。ブラッ君、こんな私をどうか…』
トコトコ
ブラッ君はアクアに近付くと
ブラッ君『アクアさん、あなたも大変な思いをしていたんですね…。それなのに、僕は何も分かっていなくてすみません…』
アクア『いいのよ』
ブラッ君『安心してください。仲間の皆さんもリヴァイオンの住民の皆さん…そして、アクアさんも僕が守ってみせますから!』
アクア『ブラッ君!!』
ブラッ君『では、参りましょう』
アクア『ニヤリ』
ブラッ君『アクアさん…?』
アクア『このバーカ!』
ドン!!!
ブラッ君『ご、ごはっ…』
ブラッ君は殴り飛ばされた。
ブラッ君『ア、アクアさん…何で?』
アクア『やっぱ君って、すぐ油断するよね(笑)強くなってもそこは学ばないんだから』
ブラッ君『それより今の一撃…』
アクア『魔法やエネルギーが効かないのなら、直接殴っちゃえばいいだけでしょ?』
ブラッ君『そうじゃありません…。アクアさん、あなたにこれほどの腕力があったなんて…』
アクア『まあ、正式には強化した…が正しいかな?私の魔法の1つ…アダルトールでね』
ブラッ君『アダルトール…?』
アダルトールは、子どもが一定時間大人になれる魔法である。かつて子供だった時のアクアが使用し、一定時間大人になっていた。大人になる事で基礎スペックの上昇で魔力が強化され、バトルを有利に進めていた。ただ、特別編の時点でアクアは大人になっていたため、この魔法の需要は無くなったかと思われていたが…。
アクア『この魔法は正直需要が無くなったと思っていたんだけど、本当の使い道を知ってね』
アクア『アダルトールは子供が大人になる魔法…それはすなわち身体能力の強化を意味する。大人になった状態で使えば、身体能力はさらに強化される…!』
アクア『これにより、本来は非力な私でも、強力な腕力を得る事ができたって訳♪』
ブラッ君『なるほど…。今のは不意打ちをくらいましたが、それを差し引いても、ただ殴るだけで僕は倒せませんよ!』
アクア『ええ。だから、こんな事をするんじゃない?』
次の瞬間
ゴゴゴオォォォォォ!!!
ブラッ君『!?』
アクアの気が上昇し始めた。
ブラッ君(この感じ…以前のアクアさんじゃない)
アクア『バトルソウルの覚醒よ。ブラッ君、強くなったのは君だけじゃないわ』
アクア『あなたも一緒にパル様のところに来ましょ?』
ブラッ君『すみません、いくらアクアさんでも、その願いは聞き入れられません』
アクア『あ、そう。じゃあ、大人しくあの世に行ってもらおうかしら』
ブラッ君(くぅ…簡単にはいかなさそうですね)
ブラッ君VSアクア
場面は替わり
ザク『みんなと早速合流しないといけないな…』
ザクは廃墟のような場所を歩いていた。
ザク『…』
ザクは廃墟を物思いにふけながら見ていた。
ザク(あいつ…せっかく一生懸命に頑張って国を復活させたってのに…)
その時だった。
ヒューーーン!
ザク『…!』
ガキィィィン!!!
ザクは飛んできた矢を弾いた。
ザク『誰だ!?』
*『フッ、こんな不意討ちまがいなやり方では、黒龍の勇者は倒せんか』
ザク『お、お前は!!』
*『そうだろ…ザク・ブローディオ?』
ザク『ディール…!』
ザクに攻撃を仕掛けたのはディールだった。
ザク『マリエルとライアが生きてたから、まさかとは思ったが…。しかも、自分の国を拠点にしやがって』
ディール『王が自分の国にいて何が悪い?』
ザク『まっ、そうだよな』
※ザクが探索していたのがアーフェル王国ですね!
ザク『で、俺を倒すって何のつもりだ?』
ディール『言葉の通りだ。俺はパル様の命令に従って動いているまで。パル様の邪魔をする者は何人足りとも生かしてはおかん!』
ザク『王が誰かの下に就くとは滑稽だな』
ディール『パル様は別だ!パル様は神…王の俺より、ずっと凄いお方だ!』
ザク『ディール…一体お前達に何があった?マリエルとライアもおかしいしよ』
ディール『答えを知りたければ、俺に勝つんだな。貴様とは因縁もあるしな』
ザク『おいおい、因縁って、いつの話してんだよ💧』
ディール『いずれにせよ、貴様とは決着を付けたいと思っていたのだ!』
ザク『そうかい…。やるしかないようだな』
ディール『いくぞ!』
タタタ
ザク『…!』
ガキィィィン!!!
ザクとディールの斬撃がぶつかり合った。
ザク(思った以上にやるじゃねぇか)
ディール『パル様は俺達を蘇生した際に、基礎スペックも大幅に強化してくれた…!』
ザク『待て…蘇生ってどういう事だ!?』
ディール『おっと、口が滑ってしまったようだ。これ以上は内緒だ!』
ガキンガキンガキン
ザク『ぐっ…』
ディールの攻撃は古の宮殿で厳しい修行を乗り越えてきたザク相手にも、優勢を保つほどだった。パルの蘇生による強化が、いかに強力かが分かる…。
ザク(しゃあねぇ)
ヒュッ
ザクは一旦後ろに退くと
ザク『勇者王&メテオ!!』
ゴゴゴオォォォォォ!!!
ザク『さあ、かかって来いよ!ディール・アーフェル!!』
ディール『フフフ…フハハハハハハ!!!』
ザク『何がおかしい…?』
ディール『お前は所詮そこ止まりだったって事がな』
ディール『いいか?俺にはこんな力もあるんだよ!』
ゴゴゴオォォォォォ!!!
ザク『うぅ…』
ディールの気の上昇に怯むザク
ディール『レンクや鬼法丸だけじゃない。俺も習得したんだよ。バトルソウルの覚醒をな!!』
ザク『なるほどな…』
ゴゴゴ…!!!
ザク『へ…そう来なくちゃな』
ディール『なに…?』
ザク『俺達希望の戦士はリヴァイオンを守る要なんだ。そんくらい強くないと締まらないだろ?』
ディール『希望の戦士などではない!俺はパル様に仕えし絶望の戦士…ディールだ!!』
ザク『惚けた事ほざいてんじゃねぇ!!だったら、嫌でも目を覚まさせてやらぁ!』
すると…
ゴゴゴオォォォォォ!!!
ザクも気を解放した。
ディール『むむむ…』
ザク『勝負は対等じゃないと面白くないだろ?』
ディール『貴様…』
ザク『ああ、俺も習得してんだよ。バトルソウルの力を!!』
覚醒VS覚醒
ザクはディールを正気に戻す事ができるのか?
場面は替わり
リヴァイオンの中心部に佇む暗黒の塔にて
リラ『パル様、報告です。リヴァイオン各地で勝負が始まりました』
リラ『例の十戒候補も標的を捉えたとの事で…って、パル様?』
パル『…』
パルは目を瞑って何かしていた。
パル『リラか。安心しろ、話は聞いていた』
リラ『そうですか。それより何を…?』
パル『いや、この宇宙を侵略するのも容易いものではないと思ってな』
パル『このゼノン銀河の各惑星を調べていたのだが、やはり天竜界ゼノン…そして、フリュウブレッツ・アレファーという惑星が関門のようだ』
リラ『フリュウブレッツ・アレファー…ゼノンの勢力と激闘を繰り広げた戦士達の多くが住む星ですね』
パル『神の俺が言うのもだが、あの惑星には化け物がゴロゴロ住み着いている。リラやグレンロード、お前らをも凌ぐほどのな』
リラ『そこまでの戦士達が…』
パル『だが、本来そんな事あってはならない。下等生物が我ら神と対等の力を得るなど、絶対にあってはならん!!』
パル『掟を乱す者はこの宇宙から全て消し去る…!』
リラ『仰る通りです』
パル『そのためにも、まずは奴ら(レンク一行)から殲滅し、戦力を強化する!』
パルの野望は大きい…
続く