ドミノピザWeb訴訟、視覚障害者が米最高裁で勝訴―米メディア | 艶(あで)やかに派手やかに

艶(あで)やかに派手やかに

「女性」✕「発達障害」✕「アラサー」×「グローバル」の立場からダイバーシティ(多様性)について発信しています。

・米国で視覚障害者がドミノ・ピザをネット注文できず訴訟に

・米最高裁、ウェブサイトにADA法適用との初の判断―開発に影響か

 

米国でピザチェーン・ドミノピザに対し、視覚障害の男性がウェブサイトやアプリのアクセシビリティが不十分でメニューを注文できなかったことがADA法(障害を持つアメリカ人法)違反として訴えた裁判で、米最高裁は7日、アクセシビリティの障害配慮はウェブサイトやアプリも対象となるとの判断を下しました。ドミノピザは最高裁に対しウェブサイトのアクセシビリティ改善義務の判断を避けるようにと主張していましたが、最高裁はこれを退け、男性が勝訴となりました。複数の米国メディアが報じました。

 

Supreme Court hands victory to blind man who sued Domino’s over site accessibility(10月7日CNBC)

Supreme Court Rejects Domino’s on Blind Man’s Website Lawsuit(10月7日ブルームバーグ)

U.S. Supreme Court rejects Domino's bid to avoid disabilities suit(10月8日ロイター)

 

 ADA法が成立した1990年にはインターネットが発展しておらずウェブサイトやアプリのアクセシビリティの障害配慮に関する内容は同法にありませんでした。この判断は、合理的配慮がウェブサイトやアプリにも適用されるとした初めてのケースとなりました。

近年米国ではウェブサイトのアクセシビリティに関する訴訟が増加しており、アクセシビリティ技術企業UsableNetの調査によると、2018年には約2200件と前年比でおよそ3倍の増加となっています。今年1月には歌手のビヨンセさんのウェブサイトが訴えられています。

 

ちなみに筆者が7月に、ドミノピザ日本のウェブサイトのアクセシビリティについて、SNS上で日本の視覚障害当事者に聞いてみたところ、「代替テキストの標準化がされていない」との声がありました。

 

米最高裁がウェブサイトやアプリのアクセシビリティに踏み込んだ初の判断は、今後のウェブサイトやアプリの開発にも影響を与えそうです。

ウェブサイトのアクセシビリティについては、以下にも詳しい記事があります。ドミノ・ピザのウェブサイトは何が問題だったのかも詳しく述べられています。

「企業Webサイトが訴えられる? 増加するアクセシビリティ関連提訴の現状とWeb担当者がやっておくべき4つのアクション」2019年7月23日開催 月例セミナーレポート(3) 

 

備考:A blind man couldn’t order pizza from Domino’s. The company wants the Supreme Court to say websites don’t have to be accessible(7月25日米CNBC)