少し時間が経ってしまったが、イボ痔の手術の話を書く。
ある日、ドゥカティ ハイパーモタードで都内を走行中、突然肛門に違和感を感じた。
「ん? なんか痛いぞ……痛てて!!!!」
大至急自宅に戻り、確認したところ、イクラ大の突起が。
まぎれもないイボ痔だ。
すぐに薬局に走り、ボラギノール注入軟膏を入手する。
実は、イボ痔っぽい症状になったことは、過去にも何度かあり、メンソレータムのような塗り薬で抑えたり、それでもダメなときは、ボラギノールを投入、という感じで事無きを得ていた。
しかし、今回は早期のボラギノール投入にも関わらず、良くなるどころか、イクラがみるみる小さめなブドウくらいのサイズに!
これはイカン! ということで、家からいちばん近い肛門科の病院へ。
「あー、これは痛いね〜」
と医者。続けて、
「クスリで少しずつ小さくしていくか、手術するかだけど、私は手術をお薦めします」
とのこと。
当初から手術を覚悟していた私は(それくらいの痛みだったのだ)、手術を希望する旨を伝えた。
何日くらい入院するのかなあ、仕事に影響するなあ、いつ頃の手術になるのかなあ、そういえば最近は日帰り手術が可能なところもあるみたいだけど……みたいなことをグルグルと考えていたところ、
「はい、じゃあ始めまーす」
と医者。
「えっ、何をですか?」
「手術」
「い、今やるんですか!?」
「そうだけど」
なんと、手術室でもなんでもない診察室のコンパクトなベッドの上で、いきなり手術が始まったのだ!
身体の左側面を下にして寝て、先生がうしろ側から執刀。
いきなり、超低温のスプレーが肛門全体にかけられ(おそらく麻酔の一種)、ビリビリと麻痺したところで、今度は患部に注射(麻酔)。
そして手術が始まり、わずか10分程度で、
「はい、終わったよー。切り取ったやつ、見る? 見るよね?」
と有無を言わさず、赤黒いブドウの実(うぎゃーっ)を見せられた。
ここまで、初診受付から40分くらい。
怒濤の時間はあっという間に過ぎ、お尻の下半分を覆うぐらいの巨大な絆創膏?(カタチ的にはオムツっぽい)を貼られ、
「今日はこれで終わりです。1週間後くらいに見せにきてください」
と医者。
イボ痔の手術って、こんなにカジュアルなものだったんだ!



