アニメ40周年記念の上映だそうです。40年……!

 1984年に『風の谷のナウシカ』と併映された「青い紅玉(ルビー)」と「海底の財宝」、1986年に『天空の城ラピュタ』と併映された「ミセス・ハドソン人質事件」と「ドーバー海峡の大空中戦!」の計4エピソードの上映でした。

 

 いや~~~……心が洗われました。

 たまたま前日にちょっといやなことがあって大分鬱屈した気分だったのですが、鑑賞後にはすっかり穏やかな気持ちに。優しいアニメですよね。

 特に、「青い紅玉(ルビー)」に出てくるスリの少女ポリィに対して、飽くまで対等の扱いをして意思を尊重し、その未来が開けるように計らうホームズがよかった……。

 86年版はハドソン夫人が活躍するエピソードで、特に「ドーバー海峡の大空中戦!」ではすごいアクションを繰り広げてめちゃくちゃかっこいい。久しぶりに観て面白かったな。

 ダ・カーポの曲も癒される。

 

 ところで、84年版はアニメ放映に先立って劇場公開されたものだそうですが、実はその時点では原作の著作権が切れていなかったそうで、劇場版では一部キャラクターの名前が違っています。ホームズの名乗りに至っては、後から音声切り貼りした痕跡があるとか。なんか音がダブっているところあったからあそこかな。

 また、アニメ放送版とは一部声優も違ったようです。ちょっと雰囲気違うと思った~!

 声優と言えば、モリアーティ教授の大塚周夫さんがまじでよかったんですけど、エンドクレジットに田中真弓、千葉繁、玄田哲章、大塚芳忠各氏のお名前を見かけて、わ~!ってなりました。田中真弓は「青い紅玉(ルビー)」のポリィですが、他の方全然わからなかった。Wikipediaいわく、ちばしげさんは「海底の財宝」の副官、玄田さんは84年の劇場版のレストレード警部(劇中ではレストラント警部)だったそうです。芳忠さんはWikipediaでもわからん! 今でこそ大御所ですけども……。あと「ドーバー海峡の大空中戦!」では納谷六朗さんもいらっしゃいました。納谷さんも好き……。そして何より広川太一郎さんのホームズが本当にいいよね……癒し……。

 

 映像面では『天空の城ラピュタ』、『魔女の宅急便』、『紅の豚』、『ハウルの動く城』などなど、後の作品を思わせるところもいっぱいで、宮崎駿ってもうずーっと宮崎駿なんだなぁと思いました。ポリィの動きはトトロのメイちゃんだし。ホームズのスタイルなんかは、カリオストロの城(1979年)のルパンっぽいしね。ぶれないんだなぁ。

 

 今見ても、そして大画面で見ても、めちゃくちゃ面白くて、観に行ってよかったです。疲れた心に大変よく効きました。