ミステリかと言われるとそうでもない気がするけれど、それはさておき面白かった!!

 主人公キャシーの、救急救命士をやっているけど、人から感謝されると戸惑ってしまうのってちょっと面白い造形だったな。自分が助けられるものは助けずにはいられないというだけで、人からの感謝とかは全く動機にはならない、むしろ煩わしいっていう。なんで救急救命士やってるんだろう、とか思われていそう。

 その勢いで、謎の男に3人の少女が殺されるビジョンを視てしまったばっかりに、彼女たちを助けるわけですが、4人の仲がしばらくギクシャクして全くうまくいかないのがよかったな。言動だけ行くとキャシー全然女の子たちのこと心配もしてないし、危機は未然に防いでしまったから本当に命を救ったのかどうか女の子たちにはわからないし、キャシーも自分の能力のことよくわかってないし。でもなんとなく互いのことがわかってきて、共通点を見出して、つながりを感じてからの関係もまたよかった。4人それぞれ家庭環境に恵まれていないのが、互いを得ることで家族になるという感じ。

 助けられた少女3人は本作ではまだ目立った活躍がないけれど、今後の作品が楽しみ!

 

 助けられるものは助けずにはいられないというのは、スパイダーマンに出てくる「大いなる力には大いなる責任が伴う」という格言の、無意識での実践のように思えるし、歴代スパイダーマン映画に現れる「究極の選択」に対する回答の一つのようなシーンもあり、スパイダーマンとの関わりも随所に感じられてよかったです。なんてったってベンおじさんも出てるしね……。ピーターとどうにか関わったり、するのかな……?