Prime Video見放題に来たので早速。劇場公開時に2回は観たけど、近くでやってたらもっと観たかったぐらい好きな感じの映画だったな~。劇場での鑑賞は字幕だったので(ていうか吹替ついたのはソフト化の時かな?)、今回は吹替で。

 ラッセル・クロウの吹替といえば、山路和弘さんのイメージが強いんですが、今回のガブリエーレ・アモルト神父は楠木大典さん。ちょっと珍しいのでは、と思ったのですが、アモルト神父の優しく温かい感じによく合っていました。

 そしてトマース・エスキベル神父ですよ……第一声がめちゃくちゃかわいくてびっくりしてしまった。田部圭祐さんて全然存じ上げないのだけど、すごいよかった……トマースのぷくぷくほっぺ感あった……。

 

 映画は改めて観たら、すごいテンポよく進むのね。なんかちょっと他のことしてるとあっという間に話進んでてあれってなる。意外と短い104分だもんなぁ。

 コンパクトな中に、悪魔憑きと対峙する話、現代の悪魔祓いの実際、悪魔はどこに付け込むか、アモルト神父の抱える「重荷」と信仰、エスキベル神父の成長、アモルトとエスキベルが相棒になる話、と盛りだくさんで、割と派手なアクションや視覚効果まである。

 心の傷に悪魔は付け込む、というのは最近やってた『トーク・トゥ・ミー』にも通じるものがあるなと思ったり。悪魔ってそういうものなんだな。さすが悪魔、目の付け所がひどい。

 アモルト神父が己の心の重荷と向き合い、改めて懺悔するシーンが、さすがのラッセル・クロウだな、とやっぱり思った。結構真剣に信仰の話をしている映画だとも思うんだよな。

 

 本作では自分が抱える罪・罪悪感は、秘すれば秘するほど暴かれるのが怖くなり、悪魔と対峙する際にはそれが弱点になってしまうので、告白・懺悔して「赦される」という行為を経ることで弱みでなくなる、みたいな描かれ方をしていましたが、それを指して「カジュアルに赦される」みたいに表現している感想を見かけたことがありまして、言いえて妙だなと思った。決して告白が軽々しいという意味ではなくて、仕組みとして、そうやって吐き出せる場所が常に誰にでも開かれている(いつでもいける=カジュアル)というの、キリスト教のすごいところだなって思う。

 

 アクション面では、トマース神父が「お前じゃない!」って即座に突っ返されるところとか、ドアを肩でぶち破るアモルト、ドアを破れないトマース、そのドアを蹴破るアモルトというシーンのテンポ感が好き。あとスレッジハンマー。ファーザー・ドアキックでファーザー・スレッジハンマーなのよ、アモルト神父……ラッセル・クロウが存分にラッセル・クロウだった……。

 そしてジョークが言えなかったり受け入れられないトマースが、ジョークを受け入れられるようになるあたりは『ヴァンパイア/最期の聖戦』のジャックとアダム神父を彷彿とさせて好きだったのでした。

 

 PCサイズで観ても面白かったし、また字幕版も観たいな。吹替だと、多言語の部分がなかなかうまく反映できないところもあるので。そしてやっぱり山路和弘版のアモルト神父を聴いてみたい気持ちはあるので、地上波でやるとき頑張ってくれないかな……。

 

 

 

 とにかくキービジュアルの圧が強くて好きだよ……。そして円盤出ませんか……ね……。

 『ヴァンパイア/最期の聖戦』はユーネクなら観られるんですか……そうですか……。久しぶりに観たいんだよなぁ。アダム神父が順応したのはジョークの中でもしもの方ですが。