出張で愛媛県は松山市に参りまして、仕事と移動の合間にちょこっと覗いた大街道(おおかいどう)というアーケード街で行きあったおいしいもの、労研饅頭のお話を少し。

 看板の書体がレトロで可愛いし、見た感じファンシーなお菓子屋さんなのに「『労研』とは?」となって立ち寄ったのでした。日本で「饅頭(まんとう)」というのも少し珍しい気がするなとも思って。

 で、この労研饅頭、倉敷の労働科学研究所で、満州の苦力(肉体労働者)の食べていた饅頭を日本人向けに改良したものが始まりこと。ここ松山では、夜学生の学資確保のために製造が始まったそうです。

 一時は札幌から久留米まで製造するところがあったようですが、その頃の酵母が残っているのは今や松山のみ、当時の酵母でないとしても他に作っているのは備前のみとのことでなかなかレアなお菓子の様子。

 私はかぼちゃあんとうずら豆をいただきました。優しく素朴な甘さでおいしかったです。一番ベーシックそうなこしあんは売り切れちゃっていたのが残念。中華まんのあんまんと比べるとかなり平たいのと、常温で食べても食べやすい感じかな。蒸かしたてか、温め直しでもいいから、温かいのも食べてみたい。

 今月はちょっとあほみたいなスケジュールで出張して回っているのですが、こういう出会いがあるとちょっと和みますね。ちょうど知人に頂き物のお礼をしたいと考えていたところでもあったので、そっと通販で発送手配しました。通販あってよかった。

 

 

 

 苦力というと、思い出されるのは『カンフーハッスル』の十二路譚腿のお兄さん。劇中に饅頭食べるシーンがあったかどうかは定かではありませんが。