一度整えてから始める | 感じて、動く

感じて、動く

16歳から始めたサッカーの指導。感動したら、行動する。それが僕のすべての基本。

一昨日、今日の2日間、人のお手伝いで指導者講習会に行ってきました。


講師は、現役時代、FCバルセロナでクライフと共にプレーし、引退後はバルサのカンテラ(下部組織)でシャビやプジョル、V・バルデスなど、多くの選手を育成したジョアン・ビラ氏を中心としたSOCCER SERVICES社の皆さん。


FCバルセロナのフィロソフィーをもとに、素晴らしい講習会を行って下さいました。


本当に様々なことが勉強になったのですが(詳細は書けませんが・・・)、特に印象に残ったことが、「練習のリセット」です。


サッカーは連続性のスポーツなので、指導の際、ゲーム形式の練習などをしていても、止めずにそのまま流して行っていることが多いかと思います。


ですが、彼らは、ゲーム形式の練習において、一方のチームがボール奪取すると、必ずGKに一度ボールを戻させて、その間に、オフェンスもディフェンスも整えた状態から練習を再開していました(すべての練習でではありません、念のため)。


最近の友人との話題であったのですが、バスケットの3on3のように、一度リセットし、攻守が入れ替わるスポーツと違い、サッカーは連続性を持っっているため、攻撃すればするほど守備が脆くなり、守備を強固にすれば攻撃しにくくなるという特殊なスポーツだと。


だから、極端な話、もし3on3のような状態から始められれば攻撃はスムーズに行き、守備の体系も取りやすくなるということです。


まさに、SOCCER SERVICES社の方々が行っていた指導は、そのイメージに近いかと思いました。一度リセットした状態だからこそ、ポジションの役割や、受け方、外し方、云々・・・常にボールを保持した状態を想定しながらの練習ができるのでしょう。そこに対してのアプローチはかなり細かかったですし。


体系が整った状態のまま攻めるため、奪われたときに守備もより整えやすく、非常に合理的。それを伝えるため(?)に、ボール奪取時は、GKからスタートというシンプルなルール設定にしちゃうのは、背景にあるコンセプトがしっかりしていないとできないかと。。


ただ単に、「GKもビルドアップに加わる」とか、「GKから始めて守備の制限のかけ方やスライドの仕方を教える」ってことじゃないですもんね。何気ないけど、そのルール設定と、講習会の内容を聞いて、深いな~と勝手に思っていました。しかも最近の研究室での話題だったのでタイムリーだったため余計に。


また、彼らコーチ陣の人柄は、本当に素晴らしく、人を惹きつけるものでありました。チャビやプジョルが生まれるのも納得ですね。


あくまで今回のブログは僕の勝手な解釈ですが、「整える」ことの意味の深さを改めて考え直すきっかけになり、すごく刺激になりました。


学びは勿論のこと、旧友との再会や、新しい出会いもあり、心から最高だと思える講習会でした。