トヨタ生産方式の末端で | 内垣新平のブログ

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気まぐれに思いついた事、感じた事など書いてます

「ちょっと聞きまんねんけど、トヨタ生産方式というんは何でっか?」

「やぶから棒にどうしたんや」

「いやあニュースでな、トヨタをはじめ多くの車の会社が認証不正でどうのこうの言うてるやろ。そもそもみんなトヨタ生産方式と同じようなシステムでやってるんちゃう?」

「まあそやろな」

「ほしたらや、トヨタ生産方式言うんは万能やなかったんか。何か、車のみならずいろんな会社や官公庁などでもその方式を参考にしとるとか、海外でも多くの会社・工場に採用されてるとか、そんな話聞いてたで」

「そうらしいな。けど万能というわけにもいかんのやろ。そもそも生産の仕方に関するシステムやしな」

「そやからその、トヨタ生産方式というのは何や」

「いやあ、ひとことではなかなかムズイものがあるなあ。『かんばん』『カイゼン』『ジャストインタイム』、それから・・」

「いや、ひとことで頼むわ」

「ん~、そやな、とにかくムダを省いて効率重視というか、効率のよさを極限まで進めようとしたもの、といった感じかな」

「ということは、どういうことや」

「いやだから、効率を・・・」

「もっともっともっと簡潔にわかりやすく、説明してくれ。ひとことで」

「究極の合理化。これでどない?」

「なるほど。それは結局、より儲けを出すための合理化ということやね」

「まあ企業活動やから当然そうやわな」

「ってことは、おカネのため。究極そういうことやな。そしたら、トヨタ生産方式とは『おカネがすべて』というひとことでええのやないの?」

「そんな。ミもフタもない。どこのどんな仕事だってたいていはそうなるやろ?」

「けどな、今回の認証不正とか聞いてて思うねん。量産するためには必要な認証試験らしいけど、それ自体では何もおカネにならんよな。おカネは生み出さん。だから、最初の内は真面目にやってたかもしれんけど、そのうちええ加減になるわけよ。手抜きになる。どうしたってそやろ?真面目にやってもやらんでもカネ儲けには直結せんのやから、適当でも済まされるものならばそういう安楽な方、手抜きの方へ流れるわけよ」

「それで今回の認証不正が起きたと?」

「ま、真相は知らんで。けど『おカネがすべて』という意識が会社内に過剰に蔓延していれば、認証試験なんてどうでもええんちゃう?どうせ形だけのものやろうし、国側の検査もないやろ?とか思い込んでしまうことも十分あり得ると思うんや」

「たしかにな、そうかもわからん」

 

 

 

 

以上、時事放談ではなくジジイ放談でした(架空の)。

ちなみに私は、昔ちょっとだけトヨタ生産方式の最末端とも言うべき工場で働いていたことがある。

 

 

 

※蛇足。

 今回の件で何らかの対策は立てるのだろうけど、どうせまた何年かしたら同様の問題は生じると思う。歴史は繰り返す。

 

 自民党の裏金問題もまったく同様だろう。