10年子どもを授からず、9人の養子を育てる夫妻 夫に妊娠報告すると…… 涙なしでは見られない反応に心を揺さぶられる【海外】(2/3 ページ) - ねとらぼ (itmedia.co.jp)

 

結婚して、そのあとにうつ病と誤診されたであろう甲状腺機能低下症と副腎皮質機能低下症の症状が悪化しました。

 

私の場合はTSH(甲状腺刺激ホルモン)やACTH(副腎皮質刺激ホルモン)が大きく波打つので、出ない期間が長くなったら驚くほど動けなくなります。

 

なぜか自然に良くなる時期があって、妻に子づくりを相談したら了承してもらえたのですが、簡単に授かりませんでした。

 

 

当時は、今のように不妊治療が健康保険適用ではありませんでした。

 

まだまだネット環境で予算を調べるための材料は少なかったのですが、とにかく調べて、知りたいことはその先に電話連絡して教えていただきました。

 

1年間続けたら、本当に膨大な資金が消えていくことがわかりました。

 

妻は妻で、勤務先のつながりで不妊治療に関わる話を聞いていました。

 

結局、自然妊娠しなかったら諦めようということになりました。

 

 

人というものは不思議なものなのか、状況が偶然重なったからなのか。

 

この時からほぼ一カ月半ほど経過した時、妻が私に「生理がけえへん。今まで、周期が乱れても、こんなに長いことけえへんかったことはないで」というのです。

 

会社を出る前に電話連絡やメールで知らせてくれるのですが、帰路で妊娠検査薬を買ってくるとのことでした。

 

帰宅して使用して見たら、「ビンゴ!」でした。

 

翌朝に勤務先に連絡し、近くの産婦人科へ行きました。

 

間違いなく妊娠でしたが、安定するまで油断しないようにとのお話があったことを覚えています。

 

 

私が結果の出た妊娠検査薬を保管しておくと話したら、「ええけど、そんなん取っといてどうするの」と言われました。

 

そのあとで、「それくらい、嬉しいんやな。好きにしたらええよ」ということになり、未だに保管しています。

 

定期健診で人の形になっていくところを見続けて、出産に立ち会って。

 

生まれた時の体重の15倍以上に成長して。

 

大きくなったなぁ。

 

 

何となく思うのは、私が死んだ後の住居の片づけをしたら、大切に保管してある、この妊娠検査薬が出てくるだろうということです。

 

片付けをするのは専門業者になるのか、我が子やその伴侶、子供(孫)たちになるのか。

 

そんなに温かな世の中が、こんなに先の世で、まだ続いているのかな。

 

 

二人で大喜びしたその瞬間は、未だに忘れられません。

 

さすがに動画記録はしていなかった。

 

そういえば、VHS(いわゆるビデオテープ)に録画された、我が子が胎児の頃の超音波エコー映像は、DVDに焼き直してもらって保管しています。

 

これをHDDにもコピーして、データを失わぬように保管しています。

 

こういう喜びであふれる世の中に、なってほしいなぁ。