ゾフィー/矛盾まみれの肖像【その1】
今月のテーマ:ウルトラマンは、
一応、
ウルトラ現代事情2023-10-X
と銘打っちゃいるが、
記事の大半が、ひたすらゾフィーのスーツ変遷史に割(さ)かれていたし、
個々の記事の差異がビミョーすぎてわかりにくく、
回を重ねるごとに「だから何?」「前とどこが違うっちゅーねん?」的な様相を呈してしまい、
ブログ読者の興味関心もゲキ下がりまくり。
これはさすがにまずいので、
ここで少し路線変更、軌道修正しないと。
そこでまずは、
↓この動画を見ていただいて、
2021/05/08
ここから新たに話を進めて行きますね。
動画では、まずはゾフィーについてざっと紹介。
- ①初登場は1967/4/9
- ②エース1号ゾフィ 1972/4/7・5/5③エース2号ゾフィ 1972/6/30・7/7他④エース3号ゾフィ 1972/12/1⑤タロウ1号ゾフィ 1973/9/14・21他⑥レオ1号ゾフィー 1974/12/27他⑦『ウルトラマンZOFFY』版ゾフィー 1984/3/17他⑧ネオス版ゾフィー 2000/12/6他⑨『新世紀ウルトラマン伝説』版ゾフィー 2002/8/3他⑩メビウス版ゾフィー 2006/9/16他⑪『ベリアル銀河帝国』版ゾフィー 2010/12/23他
- 呼称は「ゾフィ」「ゾフィー」「ウルトラマンゾフィー」「ウルトラゾフィー」「ゾフィー隊長」「ゾフィー兄さん」「無敵のゾフィー」「ウルトラ兄弟ナンバーワン」「ファイヤーヘッド」「謎の宇宙人ゾーフィ」等
- 胸のボタンはスターマークという勲章で、過去にウルトラの星に侵攻した怪獣軍団を撃破した功績に授与された
- 肩ボタンはウルトラブレスターと言い、宇宙警備隊長の証で、体温調節、エネルギー増幅機能も兼備、ボタンは取り外し可能
同光線は『エース』第14話「銀河に散った5つの星」1972/7/7でエースキラーが使用したが、
ゾフィ/ゾフィー本人が使用したのは、映画『ZOFFY』が初めて。
ついでに言っとくと、ウルトラ戦士の出身星雲M78は、
初期設定ではM87星雲だった。
「M78星雲」という言葉がウルトラシリーズに登場したのは、『ウルトラマン』第1話でウルトラマンが自らをM78星雲の出身と自己紹介する場面である。ただしこの時ウルトラマンは地球に到着したばかりで、地球人がM78と呼ぶ天体があることを知らなかったはずであり、「M78星雲」はウルトラ族自身による呼称であったと思われる。
なお、実在するM78はオリオン座にある反射星雲で、地球からの距離は1600光年である。
↓
【補足】
これが何を意味しているかというと、初代マンが自分の出身星雲として口にした「M78」と、地球人が認知している実在の「M78」は、別の異なる星雲の可能性が高い、ということ。
企画時点ではM87星雲という名称だったが、脚本印刷時にM78星雲と誤記されてそれがそのまま放映され、定着したものである。また、『ウルトラマン』の前作『ウルトラQ』の未発表脚本に、中性子怪獣ミクラーの出身地として「M87星雲」が登場する「M87星雲より!」という作品が存在し、『ウルトラマンA』第14話では北斗星司に「M78星雲」ではなく「M87星雲」と呼ばれている。
一方、実在するM87はおとめ座にある楕円銀河で、銀河系やアンドロメダ銀河などを含むおとめ座超銀河団の中心を構成しており、地球からの距離は6000万光年という距離にある。
つまりゾフィの光線技が出身星雲名に由来するM78光線ではなくM87光線になったのは、たまたまその回のシナリオ表記が間違っていたからで、「奇跡の87万度」光線という学年誌の設定は後付けの辻褄合わせに過ぎない。
先掲動画に話を戻すと、
- 初登場時の「ゾフィ」の役職は宇宙警備隊の一隊員で、現在の「隊長」職にあらず。
- この時点ではまだ「隊員」に過ぎなかったのに、肩には「隊長」の階級章のウルトラブレスターがついているが、後付設定と整合性の取れない部分は止むを得ず
- 「エース」13・14話でゴルゴダ星で十字架に磔(はりつけ)されるゾフィー
- 肩ボタン=ウルトラブレスターがないのが確認される
- 「油断していて取り外し可能なブレスターをつけ忘れていた」などと、のちの学年誌で苦しすぎる弁明
3.ゾフィー 1967/4/9
ゴルゴダ星の磔(はりつけ)ゾフィ(第12話「死刑!ウルトラ5兄弟」1972/6/30に登場)の、
仮称エース2号ゾフィは、
ウルトラブレスター(肩ボタン)が欠けていた。
この話はまだ続きますが、今回はこのへんで!