『Winny』【その2】 | アディクト・データセンター

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『Winny』【その2】

この記事(『Winny』【その1】/『妖怪の孫』補完)の続き。

 

前回は『妖怪の孫』の感想だけで終わってしまったので、

今回こそは映画『Winny』について、具体的に語ります!

 

まずはざっと感想を述べると、

大変興味深く拝見し、

当時Winny事件に全く精通していなかった自分にも、

事件の全貌がつかめ、最後まで映画に引き込まれて見通した。

 

途中、深刻な事件ながら成り行き上思わず笑ってしまう場面もいくつかあり、

なのに最後は予想外の…

 

観る方は脚本、役者の演技等々に魅了されて堪能するだけだが、実話ベースのこのドラマをそこまで持って行った松本優作監督以下の全スタッフに敬意を表する。

 

こういうまともな映画をみればなおさら、

同時期公開中の、他の映画のアラが目立ってしょうがない!

 

この記事(やっと見つけた!私好みの映画レビュー)についたコメント。

ソフィ丸・La・ソーム 

エブエブは、
どんなに騒がれようが全く観る気ありません。

付き合いで観た『 わたしの幸せな結婚 』は、
意外に面白かったので得した気分です(^-^)
『 わたしの幸せな結婚 』早く見なくちゃ!
※4/4に鑑賞!レビューは後日。
 
 
この映画に関しても、意見が一致しますね^^
完全な駄作です。高校の学園祭のお芝居みたいな映画でした。
庵野作品はけなしちゃいかんって風潮って、現代版「裸の王様」じゃないでしょうかね。
そもそも本人は、学生の文化祭ノリが変わってないのに…

2023/03/25
 
岡田斗司夫なんか昔馴染みだからのひいき目もあって、
『シン・仮面ライダー』こそ、どちらかといえば(得点は高めでも)非の評価でしたが、

2023/03/19

 

ジブリの後継で彼に『シン・ナウシカ』を手がけさせたい邪推と画策に余念がなくて、
「いつまで庵野バブルにすがるつもりなんだ?」と、その妄想ぶりに呆れます。
会社や作品をつぶす気かっ!
 
ボルハンハルドゥンナ偏弾or背面X
何年ぶりかで訪問しました。

そう なんですか?。
しかし
カマキリ等はカマキリ等で、
バッタはバッタで良いんじゃないですかね。
夏目漱石の坊っちゃんに出てくる四国地方で生徒に
「先生ぇっ、イナゴだぞなもしぃ」
と言われるわけでもなし。

 世論調査と言い、何かと数字に信憑性を感じられない時代に相当前から成っている気がしてなりません。
お邪魔しました。 
お久しぶりです!
コメント欄への返信でなく、
新記事に転載のこちらをご覧になるかは分かりませんが、
くしくも「世論調査と言い、何かと数字に信憑性を感じられない時代に相当前から成っている気がしてなりません」の部分にかすかに触れる映画がまさに『Winny』なので、話を進めさせていただきます。
 
『Winny』の制作には相当の苦労と難関があっただろうに、
そうした苦悩が完成作品から漏れ伝わるような不様さは微塵もなく、
観客が純粋に作品鑑賞に没頭できる。
 
役者の顔ぶれと演技の達者ぶりもすさまじく、
個人的なスキャンダルで『コンフィデンスマンJP』以外では、
ほとんど見かけなくなった「あの人」の、体重をうんと増量して(18キロ?)のなりきり名演や、
憎々しい人や頼もしき人など、
それぞれの役割に、いかにもな表情と身のこなしとセリフ回しのつるべ打ちにも強く感じ入った。
 
さて、私がどうして20年前のWinny騒動に疎(うと)いかというと、
当時は作家やクリエイター気取りで映画の違法ダウンロードを蔑視しており、
Winnyには完全ノータッチ、
普及の温床となった2ちゃんねるも敵視しており、
それがゆえに事件にも全く不案内だった。
 
それだけに映画の展開は意外の連続で面白かったが、
ここでは他の批評で語られなかったことに触れて行きたい。
 
となれば当然、他の批評を挙げるわけだが、
いや別に私だって、『Winny』を扱った全てのレビューに行き渡ったわけじゃなく、
この記事(やっと見つけた!私好みの映画レビュー)で取り上げた、
での、本作についてのレビューのみを参照しただけだが。

2023/03/17

 

これまではナビゲーター酒匂暢彦(さこう・のぶひこ)氏のご意見に賛同、

ゲストの竹内 伸治(たけうち・しんじ)氏のご意見には、「何言ってやがんでえ」と心の中でいちいち食ってかかっていたが、

この『Winny』に関してだけは、竹内氏のご意見にも頷(うなず)ける点が多かった。

  1. 法律事務所の女子職員が、幇助(ほうじょ)という言葉を知らないなんてあり得ない。
  2. 検察は何を目的で裁判まで持ち込んだのか、背後に潜む権力の存在が仄(ほの)めかされるが突き止められない。
  3. 警察の不正を告発する人物の経緯を並行して描いた意味がイマイチわからない。
1については、観客が不案内な法律用語を説明する目的で意図的に配された役目とセリフだったわけで、誰もが初耳な「プラーナ」とか「パリハライズ」が乱れ撃ちされる作品と比べたら安心・親切設計でよろしいのでは?
 
2については、映画の上映時間内でそこまであぶり出す余裕がなかったんだろうと思うと共に、裁判中に「不正の告発者」の説明を求められた被告が、国家権力に危険視されかねない局面に立たされながら無難に切り抜けたことでチャラにされた気がする。
 
調書で「まんえん」の蔓延という漢字が「満えん」と誤記される様子が大写しになるのに、それが裁判で効いてくることもなく…
 
3については、その不正がWinnyの副作用で明るみに出るという関連ももちろんあるが、裁判中に被告がWinny開発動機として挙げた、「不正の告発者が特定されると、逆恨みされて迫害されるので情報源の匿名性を担保しないと」の具体的イケニエ例として描かれているんだろう。
 
さて、開発者はどうしてWinnyを世に送り出したのかというと、「そうしないではいられない」自己表現の手段=生き甲斐だったわけで、言葉を変えれば「それをやらないと自分ではなくなってしまう」からなんだなと納得した。
 
たとえば私も、このブログ記事作成より前にやるべきことがありそうでも、なぜか最優先で進めているのも、それが私を私ならしめている究極の表現手段だからであろう。
 
被告は新技術を用いて「国家権力に対するテロ」を企んだと特定され、見せしめに逮捕、起訴され、その新技術の存在の是非を問えない古い法律と司法制度に有罪扱いされてしまう。
これでは誰もビビって、新科学技術を発表しなくなってしまう。
 
たとえば識者ぶったコメンテーターが時代遅れのテクノロジーの原発の是非を問うて白々しいこと久しいが、たしか5年ほど前にアメリカの軍事航空産業が核融合に成功したというネットニュースを見かけたのに、瞬(またた)く間に駆逐されてしまったし、つい最近もレーザー技術の導入で小型核融合に成功したというネット記事を見かけたのに、新聞もテレビも一切後追いしないのは、現ゴミ政府が旧原発の再開や新設を企んでいることに忖度(そんたく)しているためだろう。
 
そんな諸々を気づかせてくれる映画『Winny』鑑賞でした!