『シン・ウルトラマン』IMAX
2022/5/13 池袋グランドシネマサンシャイン シアター12 j-27
待ちに待った本作。
上映初日の、IMAX最速上映、
もう満足です。
終わり。
…ってのもなんなんで、
以下に赤文字でネタバレ解説はしますが、
本作を巡る世間周囲の「かまびすしさ」はすさまじく、
特にYoutube動画で、
事前情報や予告編から内容を推理するやつが大はやりだが、
私個人的にはこの流れは感心しないし、
自分のSTARCASEチャンネルでは、
たとえ5/27から配信開始の「オビ=ワン・ケノービ」がらみの内容だろうと、
絶対に先取りネタバレ動画なんか出さないからご安心下さい。
でもって私が、
こうした『シン・ウルトラマン』先行予想動画にしかめっ面で接し、
自分でそうはしないと誓うということは、
「それって何の意味があるのさ」とさえ疑い、
極力そうした動画の視聴は避けるようにしているため。
なぜかと言えば、
映画/映像作品は、観客/視聴者がその作品に接するのが初体験であるべきで、
その興を削ぐ行為はすなわち、
作品よりも自分が優位に立って、
公開後に「あなたの予想どおりでしたね、さすがです」と称賛を浴びたいがためだからこそなため。
つまり作品より予想屋の方がマウント取って優位に立ちたいだけで、
そんなのクリエイター侮辱罪じゃないかって気がしてしまう。
まあご本人は「私の妄想ですから」と宣言して終始ニコニコご満悦だけど、
制作会社からすれば、こんなの迷惑行為以外の何物でもなさそうですよ。
それとこれは、『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』の時にも触れたが、
Yahoo!映画レビューが、
公開/鑑賞前の☆一つ評価のヘンなヤツに汚染されまくっている状況は依然として変わらず。
「カラータイマーも目の覗き穴もないウルトラマンなんて最悪」という、
つくづく何もわかっちゃいない低評価にはひたすら呆れる。
作品評価は間違い探しじゃないんだけどなあ…。
(以下、作品の内容に触れる感想ですので、鑑賞後にお読み下さい。赤字部分)
- 庵野秀明原案・樋口真嗣監督・東宝映画——とくればどうしたって『シン・ゴジラ』(2016)との比較になるが、世間的には好意的に受け入れられた同作。私には色々と嫌気がさす部分が多く、しょうじき二度と見たくない作品だった。
- それがため、今回の『シン・ウルトラマン』も、『シン・ゴジラ』の悪夢が甦ったらどうしよう…と恐る恐るの鑑賞。だがこの懸念はおおむね払拭され、反対に好印象に転じる場面が多かった。
- 『〜ゴジラ』への嫌悪感は作品/劇中の“対人的な扱い”に尽き、①脚本でのセリフの過剰な羅列とそれを演技としてこなしきれない役者の続出。②政府関係者はたとえ施策や手際が悪かろうと善人判定されて肯定的に描かれる反面、逃げ惑う避難民や一般市民は厄介者/迷惑で足手まといな存在と認定されて否定的に描かれる。③そのため味方のはずの人間側を応援できず(人間なんて、滅んでしまえばいいのにと言う気分になる)、敵側で脅威の対象のはずのゴジラの方に気持ちが寄り添っていた。
- 一方『〜ウルトラマン』では、①については役者の数と質を絞り込み、セリフの内容を理解せずにしゃべっている大根役者の数が激減。②については、日本国政府も他国政府も悪側の位置づけでウルトラマンとの対極の位置に置かれ、③については、よりによってウルトラマンの同胞さえ彼の敵として立ちはだかるので、安心してドラマに没入できた。
- 筋立ては予告編や事前の公開情報から予想できるほぼそのままで、ザラブが出るなら○○も出るし、メフィラスが出るなら○○女性隊員も出るし、ポスターのあの言葉を発するキャラも、変則的な登場の仕方と役割ながら、しっかりと出ては来る。
- オリジナルが30分単発の一話完結番組だったのを2時間弱につなげ直すにあたり、各話をうまくからめつつ、オリジナルの単なる映像刷新版で終わらせない工夫が随所に発揮されている。
- IMAX版の画面比率も通常版と完全一致のシネスコで、恒例の特典ポスターの配布もなかったから、本作に限れば別に、通常版鑑賞でも印象は大差ないんじゃないのと言う気はする。
- 最後に拍手が起きたが、私もこの作品に関しては拍手を贈っていいと感じました。
まだまだ書きたいことはあるけど、
それはまたの機会にゆずりましょう。
今日はこのへんで〜。
覚え書き「味方設定」「長篇怪獣映画ウルトラマン」