受賞の喜びを語った百田氏が、
「直木賞なんかより、(本屋大賞をもらう方が)ずっとうれしい」
と漏らすと、その言葉だけが一人歩きして困ったと、4月18日の「いいとも」でこぼしていた。
だがこれは、「百田氏の文学賞批判か」と書き立てるマスコミの論調こそ、まるでわかっておらず、氏は至極あたり前のことを、あたり前に述べただけ。
この発言により、むしろ氏への私の信頼はグンと増した。
上のリンクで少し触れている番組(「先輩ROCK YOU」)で、百田氏の顔を初めて拝見して以来この方、
同氏の著作は1冊も読んだことがないが、テレビに出演した際の発言には一々うなずけてしまうので、氏の作品ならば読んでも損はないと、今では確信している。
その具体的な根拠は、以下の通り。
〈根拠その1〉
「永遠の0(ゼロ)」が、芸能人に大好評。
「行列のできる法律相談所」(2013/01/23放送)
で、出演者がこぞって絶賛していた。
中でも「心のない、それほど知性のなさそうな」東野幸治が「終盤はひたすら号泣と嗚咽に終始した」旨を打ち明けて大絶賛。
彼のおかげで売れ行きに拍車がかかったと、昨晩(4/21)再び同番組に出演していた百田氏は語っていた。
ここで少し余談だが、東野の人や状況を見極める目は、鋭く確かだと思う、
「アメトーーク!」で、ザキヤマを再発見したり、品川に活を入れたのも東野。
いらぬ先輩風を吹かさず、水沢アリーにも、自分への「くんづけ」を容認。
CHIEとも「おしかけスピリチュアル」で、たちまち意気投合していた。
百田氏が、自分が原作の「モンスター」映画公開にタイミングを合わせて、「行列」に再び出演、
「この番組に出るとたちまち、自分の小説の売り上げが跳ね上がるから、明日が楽しみ」
と正直に打ち明けると、
「また宣伝か」
「やらしいな」
と、いかにも関西のノリで笑いのネタにされてはいたが、どっこいこれも、百田氏の自作への自信の表れだと見て取れる。
本人の出演と自薦が1回だけなら、それはアヤシイ。
なぜなら、一度だけなら誰でもダマせるが、
2回目以降は、そうはいかないからである。
一度目が、なるほど確かでなかったら、効力も信用も失われ、
次に出てくれば、「この野郎、だましやがって」と袋だたきに遭う。
だけどそうならないということは、百田氏が一発屋でなく、彼の著作がきちんとした作品であることの証といえよう。
また自作の宣伝に、自ら度重なって顔を出すと言うことは、それだけ自作に自信があり、責任を持てると考えているからこそであり、
「できるだけ多くの人に読んでもらいたい」
「読んでもらうだけの意義と価値がある」
「読者の期待に応え、満足(感動)を与えられる」
と確信しているからに他ならない。
そういえば、最近あるベストセラー作家がまたゴミ小説を出したが、事前に内容を一切明らかにしないでも、ネームバリューだけで、発売1週間で百万部を超えた。
一方で、
「小説だってお金を支払って買う商品。出せる情報は出した方がいい。情報を秘密にし、顧客をあおるのは、文学の売り方ではないのでは」
と苦言を呈する文芸評論家もいて(4/12読売新聞「ハルキ新刊 高まる期待」)、私もこれには全く同感である。
発売当日の狂騒を報じたテレビを見てたら、○○○スト(※もはや伏せ字の意味なし)と呼ばれる中毒患者は、我先にとこのゴミ作家の新作を買い求め、むさぼるように読んでいたが、この著者に感謝するヤツは、ヤクの売人に「ハイにしてくれるクスリを売ってくれてありがとう」と言っているようにしか思えない。
はっ、また話が逸れた。
そうそう、「自作に自信と責任を持ち、自ら売り込みにつとめる」という話でしたね。(ここから急に敬体)
ようやく準備が整い、電子書籍(PDF)で販売する第一弾となる
「スクール リボーン」(学校再生)
ですが、2008年までに書き上げたものを、今回のために改めて自分で読み直し、随所でさめざめ感涙、うなずくことしきり。
「本当に、これを自分が書いたのか?」
と、その才能と堂々たる作家ぶりに驚きました。
元教員だからこそ書けた内容ですが、だからって教職経験があれば、誰にでも書ける小説でもありません。
どころか、まず私以外の人間には書けない内容だと自負しています。
さらに言えば、「あえて2008年に書く意味」と言う観点では、YouTubeなしには書けなかった小説ですし、ささやかながら、電子書籍ならではの仕掛けもしっかりと盛り込んであります。
作品内で取り上げた社会の諸問題は、もちろん2008年執筆当時のものですが、5年後の2013年の今日でも、同じ問題はそのまま手つかずです。
「これを読んでもらわないで、どうする!」
「できるだけ多くの人に、お金を払ってでも読んでもらいたい」
と言う思いを、今さらながらに強くしました。
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百田氏の〈根拠その2〉以降は、またの機会に。