「不幸ではないと思う日蜆汁」 

                  安食哲郎


「一病を友として生き蜆汁」 

                 岩澤雄幸


ちょっとはっきりしないのですが定期購読している「NHK俳句」か毎日新聞の俳句欄に載っていた句です。いい句だな~と思ってメモしておきました。

がんになって無事寛解を迎えることができました。寛解したと言っても病気になる前の体に戻ったわけではありません。

外見的には、頬はこけアバラ骨が浮き出たまま。内面的には体の芯がブレると言うかクネクネしている。体幹を鍛える体操をしていますがなかなかもどりません。

握力も落ちました。カミさんに肩もみを頼まれてやってあげても「それ以上力入らないの」と呆れられます。

 

剣道も再開したいのですが大人用の竹刀は重くて持てません。今のところ小学生が使う軽くて短い竹刀で素振りをしています。

術後一年後ぐらいから始まった耳鳴りは、耳の中で「キ~ン」と鳴っていましたが今は頭の中で「チ~ン」という音に変わりました。調べてみたら頭鳴という症状らしいです。

手や足の指先は絶えず軽いしびれがあります。まあ、なんといっても食べることの不自由さとダンピング、胃酸の逆流と上げれば結構あります。

それでもこの句の作者同様不幸だとはまったく思いません。「不幸ではないと思う日」というのは言い得て妙ですね。

蜆が手元になかったのでなめこ汁を作ってみました。


「不幸ではないと思う日なめこ汁」

 

ちょっとしまらないか。

 

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