先日亡くなった樹木希林さんの言葉に
「楽しむんじゃなくって面白がる」といった内容の言葉があったのが印象に残っている。
密着ドキュメンタリーで取材者に
「私なんか追いかけてもなんにも出てこないわよ。番組になんかならないから」と言い続けていた希林さんが「ほら、これを使いなさい。この画像がこの番組の肝になるから」と自身の全身を写したPET画像を取り出して見せていました。
そこには全身に散らばったがんの姿が映っています。唖然とするディレクター。そんな姿を見て希林さんは面白がってるようでした。希林さんは自分のがんをも面白がっているようでした。
さて、私はタクシードライバーをしています。紅葉の季節が終わりました。ここ1ヶ月ほど連日紅葉見物のお客さんを裏磐梯などの紅葉スポットに案内していました。
困ったのは紅葉が終わり落葉したスポットをどう楽しんでもらうかです。これは庭の紅葉が見事な蕎麦屋さんです。20日前の姿です。
これが10日後には下のようになっています。
苦し紛れに少し紅葉が残っている麓にある神社にお連れしました。あらかた葉が落ちています。
大宮からお越しのご夫婦は
「大宮の落ち葉とぜんぜん違う」
と落ち葉を何枚かハンカチに包んでいます。「どうされるんですか?」と聞くと「文庫本の栞にするの」
心優しい奥様の面白がる心に助けられました。
私も拾ってみました。
面白がる心を持ってすれば葉っぱが落ちた林も
「葉が落ちて素敵な木漏れ日が見れるようになりましたね」
「葉が茂っている間は滝の音しか聞こえなかった幻の滝が葉が落ちて幻でなくなりましたよハハハ~」
面白がる心がありさえすればたいがいのことは乗り切れそうです
。
仕事帰りに寄ったコーヒー屋さんのカウンターにあったクリスマス用のリース。枯れ枝と松ぼっくりなんかでできている。
面白がる心があれば枯れ枝もアートになるんだな~。
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