足立裕志が企業の研修を紹介するブログ。

今回は、新しい「研修実施の手法と大事なポイント」について、みていきましょう。

 

企業研修の実施方法はさまざまな手法があります。

例えば、OJTOff-JTeラーニング・オンライン研修、自己啓発といったもので研修内容をしっかり設計したうえで適切な方法で行うことがとても大事です。

また、研修実施の準備に向けたステップで必要なポイントをおさえておくとよいでしょう。

 

【1】解決する課題の把握と研修の設計

研修を企画する際にとても大事な部分であり、自社の解決が必要な課題を把握して研修をつくっていきましょう。課題の抽出には中長期的に考えるべき視点、短期的に考える視点との二つに分けて各課題を明確にしていくことが大事です。

 

2】スタッフの人選および研修準備

研修の企画が決定した後、次は実施する方法を決めます。

研修スケジュールや研修を行うスタッフのアサイン、さらに最も適した研修形式を模索していきましょう。

とくに、講師を外部委託する場合、外部講師との研修意図や目的について、綿密なすり合わせが成功につながるカギとなります。

 

3】研修実施のお知らせ

準備を進める中で、研修実施のお知らせを行います。

スキル系の研修などでは、一定条件のもとで全社員が対象の場合は、なるべく早い段階で周知しスケジュールを確保しておく必要があるので、余裕をもってお知らせをするよう心がけましょう。

 

4】研修の実施

研修の当日は受付にて座席の案内や参加者の確認をします。

Off-JTの場合は当日に資料を配る場合もあるため、配布を手伝うスタッフも必要となります。また、外部講師を招いて行う研修では、外部講師の研修前後の対応なども発生するので、対応などの担当スタッフも必要です。事前にリハーサルを行い、必要なスタッフの人数を知っておきましょう。

 

5】研修での報告書やレポートを用いた振り返り

研修後に、参加者の理解度について効果測定を実施しましょう。

研修前に行ったテストと、研修後の結果を比べることで効果を確認することも大事です。

振り返りとともに今後の方向性を示し、社員のモチベーション持続につなげられます。

 

企業研修を実施するにあたり、目的や手法・大事なポイントをしっかりおさえておくことで、良い結果につなげられそうですね。

 

 

企業研修を行った際には、ぜひ行ってほしいのが「研修後のアンケート」。
アンケートを実施することで、その研修の効果や、研修内容の問題点なども明らかにすることができます。

匿名だからこそ言えること
これだという研修内容を用意したつもりでいても、受講者にとってわかりやすく、実際のスキルアップにつながるものでなければ「良い研修」とは言えません。

だからといって、面と向かって主催者に物申す受講者は少ないですよね(笑)言い出しにくいであろう希望や、こうしてほしいという改善点を知るにはアンケートがうってつけ。ぜひ、忌憚のないコメントをしてもらうようにしましょう。
ですが、これはあくまでも「意見」であって成長度を測るものではありません。「テスト」を実施する企業様であれば、アンケートとは必ず別紙で行うようにしましょう。

主催者側が知るべき、研修内容の良し悪し
研修内容、または進め方について意見をしてもらうことで、研修の問題点を明らかにすることができます。
どうしても主催者側は自分の視点でカリキュラムを作成してしまうため、聞き手の立場にたつことが難しい部分があります。

また、自分はとっくに知っていることは、つい詳細な説明を省いてしまいがち。そういった諸々の課題点を指摘してもらうことで、よりブラッシュアップしてよい研修カリキュラムに更新していきましょう。(「わかりにくい」と回答した受講者が多いときは、研修の内容や構成そのものを見直してください)


また、どのような点がわかりにくいのかについても、ドカンとただ空欄を用意するのではなく、いくつか思い当たる点があればチェックを付けてもらうようにしておくほうが親切です。多くの受講者さんはさっさと帰りたいのが本音ですからね。
「講師の説明がわかりにくかった」「教材がわかりにくかった」「研修内容をどう活かすのかわからない」など、パターンに分けてみてください。

アンケートの結果とは、いわば市場調査の結果。
ぜひ研修後のアンケートを活用して、より効果的で受けたい!と思ってもらえる企業研修を作り上げてくださいね!
 

新卒や中途採用者などを対象に行う「新人研修」から「管理職研修」「スキルアップ研修」など幅広く取り入れられている企業研修。

きちんと目的を定め、適切に実施すると大きな効果が見込めるのがその魅力です。

ですが、目的や到達目標もなく実施していては望む成果は得られません。

「社員研修の目的地」を明らかにした上で、対象者やカリキュラムを設定しましょう。

 

そのため、第一にすべきことは「現状の把握」

 

研修内容を具体的に組み立てていくには、現状、どういったことで困っているのか、成長が止まってしまっているのか、あるいは社員の成長を促せるのか等、現在地点で「改善・改良」しなくてはならない点を洗い出すことが先決です。

 

新人さんを対象にする研修では、「社会人としての考え方」や「仕事への姿勢」など、社会人スキルの有無やレベルをしっかりと精査するところからはじめましょう。

社訓や理念など、自社に関することを頭ごなしに浴びせかけても、なんの愛着もない会社への愛社精神は育ちません。

まずは個々人の改善点などをしっかり議題に挙げると、その後スムーズに教育研修に入りやすいでしょう。

 

また、「課題が多すぎてどこから手をつければいいのかわからない」といった状態のときは、優先順位をつけ、最も改善すべき点から取り組んでいきましょう。

 

目的をしっかりと定めることは、主催者だけでなく受講者さんにとっても目標設定が明らかで達成感を抱きやすいものです。

しっかりと問題を可視化して、モチベーションもアップするような研修を行っていきましょう!

足立裕志が企業研修についてご紹介するブログ、今回は「企業研修「キツイ」「合わない」と感じた際のアプローチ」の後編。主催者側である上司が心がける点について、話をしていきたいと思います。
新入社員の皆さんが研修をきついと感じる要因はある程度予測することができます。あらかじめ主催者側が考慮して参加者のモチベーション低下を防ぎ、効果的な研修を行いましょう。

研修内容で「仲間」を作りやすくする
研修内容には、チームワークで行うタスクを組み込んでおきましょう。これは人間関係を構築しやすくするため。相談したり、一緒に励む仲間ができるとモチベーションはアップします。

詰め込みすぎない、余白をしっかり確保する
新入社員研修はあまり内容を詰め込みすぎず「アウトプット」の時間をある程度設けるようにしましょう。追加説明、復習、チームディスカッションなどを適宜行えるスケジュールにしておきます。

休憩は臨機応変に
上の内容とも似ていますが、研修では適度な休憩時間を適度な間隔で設けておかねばなりません。人は約90分程度しか集中力がキープできないとされています。
また、講師や話し手はつい自分のペースで気持ちよく話し込んでしまう傾向がありますが、聞き手すなわち受講者からすると苦痛な場合も。研修中は、新入社員の様子をみて休憩時間を増やすなど、臨機応変な対応を心がけてください。

「褒める目線」で見守って
「できない」が当然の新入社員の皆さんには、できるだけ「できた」ことを評価するように気を付けてあげましょう。誰だって否定されるとモチベーションが下がり、褒められるとやる気もアップするものですよね。

できた点、優れている部分を伸ばすことで、モチベーションを高め、本人の能力をさらに引き出せるのだと覚えておいてください。

いかがだったでしょうか。
新人研修は参加する方だけでなく、主催者側も大変なもの。ですが、良い研修はその後にはしっかりと結束が固まり、スキルアップだけでなく参加者の人となりをも成長させるものです。
教えたいことをただ一方的に詰め込むのではなく、時に参加者がリフレッシュできる環境をも整えて、「受けてよかった」と言ってもらえる、実のある研修を開催するようにしてくださいね!

足立裕志が企業研修についてご紹介するブログ、第7弾!

今回は、企業研修において受講者が「キツイ」「合わない」と感じた際、主催者側のとるべきアプローチについて前後編でご説明していきたいと思います。

新入社員研修の場合、研修につまづいて勤労意欲が削がれてしまい、退職したいとまで考える新人さんはけっこういらっしゃいます。こういった事態を防ぐためにも、新人さんのフォロー体制を主催(企業)側が整えておくことが肝要です。
まず前編の今回は「研修を受ける側」つまり新人さんの立場に立って、研修が辛くなる心理や対処法を考えていきましょう。

コミュニケーション不足によるストレス
人間関係がいまだきちんとできていない新入社員研修では、孤独を感じる方は少なくありません。

相談や質問がしにくいと感じてしまうと、研修に対するポテンシャルも下がってしまいます。特に上司や研修担当者と適切なコミュニケーションが取れないと、ストレスは膨らむ一方。受講者さんに何かあった際、すぐに相談してもらえるよう意識的に雑談するなど上司からコミュニケーションをとるようにして下さい。

覚えることが多く、自信を喪失してしまう
新人研修では短期間で会社の仕組みや業務について学ぶため、当然「できる人」と「あまりできない人」の差が生じます。自信を無くしてしまうと受講者さんのやる気がなくなり、悪いループにはまってしまうことも。上司は少々オーバーに褒めるなど「成功体験」をさせてあげる、わからないところはないか問いかけるなどのアプローチするようにしましょう。

監視されている、閉塞感を感じる
研修中は常に上司や先輩が同席していますよね。

また、いろいろな立場の社員が研修風景を確認することもあるでしょう。皆さんにとっては見慣れた、気心の知れた同僚であっても、新人さんにとってはそうではありません。常に緊張している状態が続くと、プレッシャーから「逃げたい」「つらい」と感じてしまうこともあります。

もちろん、緊張感もプレッシャーも社会人として大切な感覚です。ですが、先述した通り新人の受講者さんたちは不慣れな環境で覚えることが山積み。それでなくともストレスフルな状態です。いっぱいいっぱいであることを考慮して、たまには息抜きの時間を設けるなど、緩急をつけて研修を進めていきましょう。

次回はさらに深掘りし、「研修を行う側」の具体的なフォロー方法や心構えについてお話したいと思います!