ミルクと言えば、むかしヒ素ミルク中毒事件なるものがありました。赤ちゃん用の粉ミルクの製造過程において使われる安定剤の中にヒ素が混入していて、これを飲んだたくさんの赤ちゃんが中毒になりました。100人を超える赤ちゃんが亡くなり、私より少し上の年代の方、数百名が今でも後遺症で苦しんでいます。

 

母親から聞いたところによると、私が生まれるちょっと前まで、このヒ素ミルクは近所にも出回っていて、私も危うく飲むところであったとのことです。

あと、ヒ素といえば和歌山カレー事件で使用されたシロアリ用殺虫剤がありますが、いずれにしてもヒ素は猛毒であるため昔からかなり厳密に管理されているようです。

 

でも、

 

じつは皆さん、日常的にコンスタントにヒ素を摂取しています。

 

そう、

 

ご存知の方も多いと思いますが、

ヒ素はタバコの煙の中にかなりの量、含まれています。

 

自分は、タバコも吸わないし、副流煙も気を付けている、と思われている方もおられるかと思います。

しかし、世の中にタバコの煙がある限り、人ごみに出かけると空気中に漂う微量のヒ素を摂取しているはずです。

(引きこもっている方は別ですが)

 

タバコの煙の中にはヒ素だけではなく猛毒と呼ばれるものがたくさん入っています。一酸化炭素やニコチン、タールはもちろんのこと、工業溶剤のトルエン、カドミウム、青酸、鉛、毒ガスで使用されたシアン化水素等々です。

 

本当にタバコを吸うことは、自ら身を滅ぼし、他人にも迷惑をかけるという意味では麻薬を常用していることに準ずるものだと思っております。

 

精子なんか、かなりの頻度でタバコによって悪くなります。

明らかに数も減り、運動性も落ちます。

 

精子は男性の分身であり、身体の具合、健康状態のパラメーターであるといってよいと思われますが、

タバコを吸うことで精子が弱るということは、それだけ身体も猛毒でダメージを受け、弱っていると考えないといけません。

 

さて、このタバコの煙が卵巣動脈を流れてこれから発育する卵子にミルクとしていきわたったらどのようなことになるでしょうか。

 

当たり前の話ですが、

 

子供にタバコを吸わせるのはもっての外ですね。

胎児にタバコを吸わせる(妊婦さんが吸う)のも、もっての外です。

 

それと同じで卵巣の卵子にタバコを吸わせるのも、もっての外なのです。

 

卵巣の中の卵子は、まるでヒ素ミルク中毒になった赤ちゃんと同じ境遇ではないでしょうか。

 

とにかく、どのような経路であれ体内に摂取されたものは、すべて血液を介して卵子のもとに送り届けられます。

これを覚えていていただきたいと思います。

 

皆さんなら、卵巣の中の卵子にどのようなミルクを与えたいですか?

 

少なくとも毒入りミルクは避けたいですよね。

 

卵子の話(3)毒ミルク 続く