「公共交通を守ろう!シンポジウム」開かれる | 足立健康友の会

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患者さんや地域の方々のいのちと健康を守り、
「安心して住みつづけられるまちづくり」
をめざして活動しています。


 足立区では今年3月末、コミュニティバス「はるかぜ」など公共バス路線が一挙に5路線も廃止されたました。この事態を受け、「公共交通を守ろう!シンポジウム」が4月20日(土)、区役所庁舎ホールで開かれ、257人が参加しました。
 公共交通研究の第一人者である可児 紀夫先生(愛知大学地域政策学センター研究員)が基調講演に立ち、戦後の国の都市政策や過度なモータリゼーションに加え、行政当局の「総合的な交通政策の欠如」「『交通は人権である』との意識欠如」が地域交通の現在の衰退を招いたことを厳しく指摘。「人と人との交流」である交通は社会を存続させる必須条件であると述べた上で、「基本的人権としての『交通権』」「交通政策を社会全体の便益から考える思想」まちづくりの土台」「クルマ依存脱却をめざす都市政策」などを理念とする地域交通政策の必要性を訴えました。
 そして、足立区の公共交通充実のために区がなすべきこととして「(バス路線)撤退よりも利便性の向上」「地域の声と社会的便益の重視」「交通事業者のネットワーク化」「交通権を保証した交通基本条例の制定」などを提案し、幅広い共同で公共交通充実の運動を広げることを呼びかけました。
 シンポジウムでは、バス路線存続を求める運動に取り組んできた住民団体代表の方々もパネリストとして発言。柳原病院と北千住駅東口を結んでいた京成バス(北千住線)の廃止問題では「安全・安心のまちづくりを考える北千住の会」代表の濱谷 正史さん(友の会千住西支部役員)が、問題の経過と今後の取り組みの方向について報告しました。
 主催者を代表して「足立区の公共交通を考える会」の大滝 慶司さんから、公共交通の充実を求めて区議会宛の陳情署名に取り組んでいくことが提起されました。