水戸の弘道館

 

水戸には、「弘道館」という水戸藩第9代藩主徳川斉昭公が天保12年(1841)に創立した藩校(教育機関)があります。

水戸市議会議員池田悠紀さんの案内で見学ツアーに参加しました。

 

徳川幕府最後の15代将軍一橋慶喜公は、天保8年(1837)、斉昭公と吉子女王(霊元天皇の皇孫有栖川宮織仁親王の王女)との間に生まれました。将軍家と皇族の両方の血をひかれた方が慶喜公です。

当時の将軍は御三家のうち紀伊藩が継承していましたが、最終的に慶喜公が継承することとなります。

 

41歳の斉昭公はこの将来を予期してかどうか分かりませんが、水戸藩の人材育成が急務と考え、水戸城内に当時最大規模の、最高の教育機関を創立します。それが弘道館です。

 

この弘道館は、神道・儒学を尊び、文武に励み、朝廷を尊崇し幕府を擁護し、本質的で実践的な学問を身に着けた、日本の国体を守る優れた人材を育成する目的で設立されました。

 

敷地内には鹿島神宮と孔子廟が祀られ、八卦堂という建物に弘道館の言われを記した巨大な石碑が建っています。

「正庁」という主要な建物は米軍の空襲を受けたそうですが、住民が危険も顧みず集団で鎮火して焼失を免れたそうです。

 

案内していただいた方の解説も、情熱的で大変感銘を受けました。

 

国を立て直すのに最も大切なのは国体を基礎にした人材育成にあると大変感じ入りました。