後鳥羽天皇を祀る水無瀬神宮

 

大阪府三島郡島本町にある水無瀬神宮は、北条義時追討の院宣に始まる承久の乱(承久3年、1221年)の後、隠岐に遷御された後鳥羽上皇の御遺勅により、水無瀬離宮があった場所で上皇の菩提を弔うよう仰せ下されたことが始まりとされています。

 

それから800年近く、今に至るまで当時の社家の御子孫がこの地にて後鳥羽上皇の御霊を祀り続けておられるとのことであり、上皇の御遺勅に始まる、大変な歴史の重みを感じます。

 

隠岐に遷御される直前に藤原信実に描かしめられたとされる後鳥羽天皇像や、上皇の御遺言の書(御置文)などが国宝とされています。

 

承久の乱は、朝廷が倒幕の兵を挙げましたが関東方(幕府)に敗れ、後鳥羽上皇は隠岐に、土御門上皇は土佐(後に阿波)に、順徳天皇は佐渡に流された一大事件といわれますが、後に後醍醐天皇の建武中興や、明治維新への原動力となっただけでなく、こうして守り続けられている場所があることにも驚きを感じました。