コロナウイルス包囲網が徐々に狭まり足音が聞こえそうになり、不安いっぱいの日々となり、休校になった子供は、家でゲーム三昧か、退屈か、どこへ行くにも制限だらけ、大人も含めてストレスフルな毎日です。
3月はなんだが色々と多い季節、今年はインフルも少なく安堵もつかの間、コロナや鼻炎(小生はもっぱらこちらで、マスク不足は痛い)で穏やかならないです。
情報を総合すれば、「恐れすぎず、気をつけよう」といったところでしょうか。
まだまだパンデミックは「始まったばかり」で、長い戦いになりそうです。
9年前の3月11日、東北を襲った未曾有の大災害、市民病院の医局テレビで圧倒的に恐ろしい報道映像を食い入る様に見た記憶がまざまざと蘇ります。
昨日、たまたまテレビで見ていた「奇跡の子と呼ばれて」のドキュメンタリーで、家族4名を亡くし、自分だけ生き残った老人が明るく元気に復興に向けて頑張っていましたが、亡くなった孫の親友が成人して会いに来た場面で、我慢していた苦しい思いが溢れ出し涙を流す映像を見て、被災した人々にとっては、「まだ9年」なのでしょう。とてつもなく辛く、深く、そして大勢との「別れ」の体験で、たかだか9年で癒されることはないでしょう。成人した若者たちが、震災後に多くの出逢いを経験し、故郷に思いを馳せながら頑張っている姿にも、また涙涙でした。
一方で、当診療所では毎年神戸大学の医学生の実習を受け入れていますが、彼らにとっての震災と言えば「東日本大震災」、平成6年に卒業しあの日を研修医として体験した小生世代の「阪神淡路大震災」の話をしても、「生まれる前です」と言われる様になり、時の流れの早さを感じます。
それでは、最近経験した、色々な出逢いや別れ、そして、終わりと始まり・・・・
① 残念なニュースですが、個人的にも期待をし、応援の気持ちを込めてスポンサー協力させて頂いていた才能ある若いボクサーY君が、道半ばで夢を諦めなくてはならなくなりました。試合中の怪我が原因で、ボクシング界のルールでやむなく引退となりました。わざわわ報告に来てくれた彼の表情は忘れられません。無念そのもので、目には涙、悔しくてたまらない様子でした。家族や友人が全力でサポートして期待し、将来は世界に打ってでるはずの才能が、そのキャリアに終止符を打つことになりました。残念至極ですが、命に影響なかったことを思うと、それも若い彼の長い将来を考えると、良かったのかも、単なる「終わり」ではなく、これからの人生の「始まり」だと、むしろ応援しないといけないのでしょうね。少し休んで、また次の人生の「始まり」を陰ながら応援したいと思います。
② 一方で、ちょっと嬉しいニュースもありました。小さい頃に出逢い、病院時代、開業してからもお付き合いのあった
ご家族の中学3年の息子さんS君が、これまで頑張って来た「相撲」で大きく一歩を踏み出済んだと、入門前検診を受けに
来てくれました。
とっても怖がりで、泣き虫だった彼が、体も心もビッグになって、数々の実績を引っさげて、プロの世界(角界)に
入門したんです。
阿武松部屋に入門(https://ameblo.jp/onomatsu-beya/entry-12580627878.html)し、早速土俵入りし
前相撲で2勝をあげて「二番出世」しました!
出世披露が行われ、一気に本物の力士となり、翌場所から序ノ口力士です!
どこかにないかとネット記事を探したら、ありました、ありました!
負けた一番で本人は不本意でしょうから申し訳ないのですが、その相手も話題性高い力士、何にせよ、凄い!!
四股名も「出逢い」に感謝で「逢松龍」だそうです。
これからも応援していきます!!!
(しかし、あの怖がりさんが、よくまあ ‥‥‥‥ 笑笑)
③ さてこの度、小生の愚妻ががんセンターで手術を受け本日無事退院しました。
幸い早い段階で根治できる段階でしたので、安心です。彼女の姉が同じ病で昨年夏に若くして亡くなり(https://ameblo.jp/adachi-kodomo/entry-12507178165.html)、彼女にとっても辛過ぎる「別れ」でしたので、
姉のメッセージを受け取り自分も検診を受けた結果、前がん状態での手術ができました。
お姉さんに感謝しかありませんね。ちょっとお休みさせて頂き、脳波検査などで患者さんにはご迷惑をおかけしますが、
彼女も早々に復帰し、また新たな「出逢い」を楽しみにしている様です。
(若いみなさん、子宮頸がんワクチンは絶対に受けましょう!怖がらずに!)
④ 時を同じくして、診療所の中心的なスタッフのお母様が亡くなられました。長らくの闘病、最後まで頑張られた様子をお聞きしてましたので、今は静かにお悔やみするばかりです。ご家族の安寧も願います。
そして、その他にも書ききれない程の色々な別れや出逢い、そして終わりと始まりがありました。
今現在も、難しい病と戦っている女性とその家族もおられ心配しています。
そして、この春、何とか次のステージに到達した多くの若者とも出逢いましたし、
一方で、まだまだ抜け出せずもがき苦しんでいる若者たちともお付き合いが続いています。
どんな人にも、別れや出逢いはあります。「終わり」だと思っていることも、いつか「始まり」に繋がって行く可能性はきっとある、そう信じて行くことも大切です。
"The end is the beginning."
そんな、悲喜こもごもの今日この頃ですが、でも、世の中には確実に春の訪れがあります。
世の中の全ての人にとって、真に嬉しく、安心な「春」が来ます様に、そう願うばかりです。
みんな、頑張れ!そして頑張ろう!
小生はとりあえず、毎日の診療、コロナへの対策をしながら、着実に準備が整いつつある、
新しい病児保育室「アインス」の4月1日開業に向けて頑張ります。
長くお付き合いのある、脳性麻痺のKくんが、スペシャルなデバイスを使った技術で、
アインスのHP作成を担当してくれることになりました。
(新アインスのHP)(http://einsadachi.xsrv.jp/index.html)。
高校卒業後はビジネスパートナーとしてさらにお付き合いが始まります。
これも、色々な「出逢い」が重なった結果です。感謝!
M.A.
追伸
コロナ感染予防対策に準じて、予定していた、新アインスのお披露目会(内覧会)は中止となりました。
見学ご希望の方は個別にお願いします。