随分とブログ更新をサボっておりました
夏かぜと冬かぜの合間、ゆっくりできる季節かなと思いきや、何だか小児科が忙しい。マスコミでも報じられている通り、マイコプラズマが多く、なかなか熱が下がらず抗菌剤の選択に頭を悩ませたり、ステロイド点滴を必要するケースもあり、何だかとっても忙しい毎日をおくっています。少し前にはインフルの出現騒動がありましたが、その後意外に終息し、現在はもっぱら胃腸炎(夏からノロも多い!)やRSウイルス、アデノウイルスもいたりして、季節感イロイロ入り乱れての状況です。
おまけに、B型肝炎の公費接種開始、インフルエンザワクチンの開始(予約はすでに1300件近く?)と、ありがいことに盛況です。連日130-170件の診察がここ数週間続いています
今日は、いつもは忙しい極みの木曜日、11月3日祝日、とってもとっても嬉しいお休みでした。
気持ちよい秋晴れの日に、朝から、校医をしている養護学校の「表現会」へ行ってきました。表現会というのは、一般校の文化祭と運動会を足した様な会で、凝った演出や微笑ましいハプニングなどもあり、生徒さんの無邪気な笑顔と見る人たちの優しい眼差しで、毎年とっても楽しみにしている会です
障害の分野はともすれば、「暗い、深刻、真剣、ふざけたらだめ、等」のイメージがあるかもしれませんが、養護学校の世界では、それらを理解し乗り越えた上での「ちょっと、ふざけた」楽しい雰囲気やそれらを笑いにする「余裕」があります。
今回も、それぞれのこどもの障害の特性を捉えた、笑いのセンス抜群の出し物がありました。
手足のコントロールが難しい子どもの不随意な動き(不随意運動)を利用したボタン押しや(太鼓の)バチ操作、のけぞる動きを利用した顔上げポーズ、リハビリの動作を利用したオリンピック様競技などなど、工夫と意匠をこらした様々な「おちゃらけ」が随所に散りばめられ、こども達の笑顔もまぶしく、とっても楽しい時間でした。体調を崩して欠席のこどもも意外と多くて心配しましたが、そんな彼らの普段の練習の際の写真を横のスライドやビデオで流したりして、「みんな仲間だよ」と優しい配慮が素敵でした(休むことも想定して準備しているのも、養護学校ならでは?)
障害を「○○ができない」「△△しかできない」ではなく、「この動きもこんな風に利用したら使えるやん」という、プラスの発想が、障害という一見高いハードルを少し低くできないかな、と思います。これが、こどもたちの社会の中での役割や立ち位置を見つけるきっかけになればなあ…
NHKの「ピタゴラスイッチ」を見るたびに思うのですが、それぞれの物の単純な動きはそれだけでは何も出来なくとも、それを組み合わせるとあっと驚く様な動きや力になる、まさに、アレこそが、この障害児の世界を豊かにするきっかけにならないかと、いつも「ふざけた」妄想を抱いています。今日のこども達のいろんな演舞を観ながら、改めて妄想を膨らませました
あっ、それと、これは時代でしょうね、iPadを使った「イリュージョン」的な出し物もあったりで、いつもと違った味付けもありました!
この日一緒に参加した、近くの障害児福祉施設で働くKちゃん(以前のブログで紹介したH君です)も、加古川の地に来て早1年。福祉や教育のいろんな方々から、そしてそれ以上に、利用している養護学校の生徒さんやその家族から親しみを込めて声をかけられている様子をみて、この地の福祉へ引きずり込んだ立場としても「よかったなあ」と思いました。
そんなイロイロが、私を刺激し、そろそろ次の事業を念頭に置いて動き出そうかなあ、なんて「ちょっとだけ」思った、秋の一日でした。
みなさんの秋はどんなですか?
体調に気をつけてお過ごしください。
M.A.