敗戦を受け、支持者に深々と頭を下げる馳さん(手前)=8日午後11時49分、金沢市問屋町2丁目
〈知事選2026〉馳さん沈痛、組織力及ばず 目潤ませ「私の責任」
●悲鳴とどよめき「本当かいや」 「うそやろ」「何で…」。紙一重の差で2期目を逃した馳浩さん(64)の陣営は8日深夜、予想だにしなかった落選の報に静まり返った。馳さんは目を潤ませ「こういう結果になったことはひとえに私の責任だ。本当に申し訳ない」と深々と頭を下げ、支援者からすすり泣きの声も漏れた。
金沢市の後援会事務所では、午後7時から大勢の支援者が詰め掛け、吉報を待った。午後11時ごろには大票田の金沢の開票のみを残した時点でリードが伝えられ、大きな歓声が上がった。しかし、午後11時43分、テレビで山野さんの当確の報が流れると「あー」「本当かいや」と、一瞬、悲鳴とどよめきが広がった後、水を打ったように静まった
馳さんは今回、全19市町長の支援を受け、「オール石川」といえる盤石の組織態勢で挑んだ。選挙期間中は、高市早苗首相をはじめ総勢20人以上の国会議員が応援に駆け付けるなど「国とのパイプ」もアピール。1期目の後半からは地震と豪雨の復興に全力を尽くした実績を訴えて回ったが、震災後初めての選挙で批判の風を抑えきれなかった。
馳さんは能登の復興途中で県政のかじ取り役を離れることに、悔しさをにじませ「復旧復興は道半ばで、県政に停滞は許されない。今回の結果を厳粛に受け止めて、私自身、どういうふうに関わることができるかを含めて考えたい」と述べた。込み上げる悔しさをこらえるように両手を固く握り締め、何度も大きく息を吐いた。
選対本部長の岡田直樹参院議員は「馳さんを支えきれなかったことは、われわれの力不足だ。この4年間、休まず働いた奮闘ぶりはどうか忘れないでほしい」と声を詰まらせた。同日選の金沢市長選で再選を果たし、事務所に駆け付けた現職村山卓さん(53)は、当選後の笑顔と打って変わって静かにうつむいた。
敗戦の弁を述べた後、馳さんは陣営幹部や支持者に何度も頭を下げ、選対本部長代行の福村章県議は「まだこれからや」と語り掛けた
今後の身の振り方について記者から問われた馳さんは「多くのご期待いただいた各党各会派の皆さんと相談しながら判断したい」と述べるにとどめた。復興施策については「厳しい声をいただきながらもできる限り早く対応してきたつもりだ。副知事や県庁の幹部職員と、新しい知事が引き継いでいってほしい」と述べ、静かに事務所を後にした。
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