王位戦第一局、藤井聡太七冠が渡辺明九段を破る2つ目の永世称号獲得に向け好スタート | きまぐれブログ写真! 想い出・記念日。

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「結果は幸いしましたけど」藤井七冠 粘った末に大逆転 

藤井聡太王位、「(自玉が)詰みなんじゃ…」覚悟の場面も1分将棋のしのぎ合い制す【王位戦第1局】

将棋の第65期王位戦7番勝負第1局の千日手指し直し局で、渡辺明九段(左)に勝利した藤井聡太王位

 

 将棋の藤井聡太王位(21)=竜王・名人・王座・棋王・王将・棋聖との七冠=に渡辺明九段(40)が挑む第65期王位戦(中日新聞社共催)7番勝負第1局が6、7日、名古屋市東区の徳川園で指され、千日手からの指し直し局を藤井王位が136手で制して先勝した。指し直し局の消費時間は藤井王位が1時間のうち59分、渡辺九段が2時間20分のうち2時間19分でともに一手60秒未満の1分将棋になっていた。第2局は17、18日に北海道函館市の湯元啄木亭で、渡辺九段の先手で指される。 

 

 藤井王位のあきらめない気持ちが劇的な勝利を呼んだ。6日に振り駒で先手となって始まった第1局は、後手の渡辺九段が巧妙な指し手を見せて決め手を与えてもらえず、「(2日目の)昼食休憩以降は消極的な手が続いて」と明かしたように勝負どころをみつけられないままの戦いとなった。無理に勝負を挑むこともできたが、あえて持ち時間も先後も不利な千日手(同一局面4回以上出現)で後手に回る指し直し局を受け入れた。 

 

 指し直し局になっても定跡形から外れた渡辺九段の指し回しに終始主導権を握られて、「(自玉が)詰みなんじゃないかな」と覚悟した場面もあった。しかし、お互い1分将棋のしのぎ合いになったところで、渡辺九段が詰みを逃すと、その一瞬を逃さず寄せきった。第2局に向けては、「しっかりと振り返って、集中して入ります」。快勝ではなかっただけに、反省する部分も多い。それでも、これがまた成長のための土台になる。

 

  両者の公式戦対局成績は藤井王位の21勝4敗。タイトル戦では藤井王位から見て奪取4、防衛1でシリーズ5連覇中。藤井王位は本棋戦で防衛に成功すれば連続5期となり、先に最年少で永世位資格を得た棋聖戦に続いて永世王位の資格を得る。 

 

 またタイトル戦獲得31期、同登場45期目の実績を誇る渡辺九段は、王位戦に限れば初挑戦。昨年5月31日、6月1日の第81期名人戦第5局で藤井六冠(当時)に名人位を奪われて以来のタイトル戦で、2003年の第51期王座戦で初挑戦して以来、22年連続でタイトル戦登場となった。一方で昨年の名人戦であと2期に迫っていた永世名人の資格獲得を阻止された上に、04年の第17期竜王戦で初タイトルを獲得して以来、20年間保持し続けたタイトルを藤井王位に奪われて無冠に転落した因縁の相手でもある。