加山雄三「脳梗塞と小脳出血でコンサート活動の引退を決意。ラストショーのエンディングでは、本心である『幸せだなあ』の文字を映して」
2024年で87歳の加山雄三さん。俳優・歌手として活躍し、70代以降は愛船の火災や病に見舞われながらも、ニックネーム「若大将」そのままに人生を駆け抜けています。
最後までいつも通り歌う
脳梗塞と小脳の出血を経験したこともあって、85歳の誕生日を過ぎて少し経った2022年6月、俺はその年いっぱいでコンサート活動から引退することを発表した。
「歌えなくなってやめるのではなく、まだ歌えるうちにやめたい。最後までいつも通り歌う。それが一番なんだ」
俺は正直な気持ちを発表した。
あのとき、テレビ朝日の『徹子の部屋』にも出演して、黒柳徹子さんに話している。
「入口があれば出口があるということで、始まったら終わりがある、そのけじめっていうのは大事だなと思って、もうこの辺でやめた方がいいなと思って、自分で決断したんです」
今ふり返ると、率直な気持ちを黒柳さんに話しているよな。
そりゃあ、やめたくない気持ちはある。でもね、引き際は大切だからさ。お客さんの前で歌うっていうのは終わりにした。