認知症の症状がある人へのマインドフルネス(的)の促進技法
呼吸法の実施の目安は、はじめは1分から開始して平均3分、長くて5分できればGOODです。
はじめは1分も呼吸に注意が向かないかもしれません。注意が途切れてやらなくなったらそこで終わらせてください。
A 呼吸法
①ゴムボール呼吸法
■仰向けに寝るか椅子に座った状態で行います。
■100均で売っている小さいゴムボールをお腹に当てます。
■「お腹のゴムボールが大きく動くようにお腹を膨らんだりへこんだりする呼吸をしてください」と伝えて行います。
②拭き戻し(ピロピロ笛)呼吸法
■拭き戻し(ピロピロ笛)を拭いてもらいます。
③聴診器呼吸法
■聴診器を胸部・背部・腹部にあてて「はい、息をすって~、はいて~」と伝えて行います。
呼吸を吸ってはいてを秒数(例えば4秒吸って、5秒はいてなど)で説明して行わせようとするとなかなかうまくいかないことが多々あります。
呼吸の秒数にはこだわる必要はありません。
呼吸に注意を向けることが目的です。
あなたが意図する呼吸ができていなくても注意はしないでください。
注意されると呼吸法をやりたくなくなってしまいます。
そのかわりに「そうそう、いいですよ。上手に吸ってはいての呼吸が出来ていますよ」と称賛をしてください。
B 気づきの促進
ある特定の刺激に意識を集中してもらいます。
①トライアングル集中法
■目を閉じてもらい「今からトライアングルを鳴らします。チーンとなったら右手を上げて鳴り終わるまで手をげて下さい」と教示します。
■静かな環境下で行います。
■聴力機能を加味して行ってください。
②時計の秒針集中法
■目を閉じてもらい「初めと言ったら、カチカチと鳴る時計の秒針を終わりと言うまで数えてください。何回カチカチ鳴ったか聞きますね」と伝えて行います。
■静かな環境下で行います。
■聴力機能を加味して行ってください。
■1分が基本です。それ以上やる場合は、秒針カウントはさせず、カチカチに意識を向けて聴いてもらいます。
②砂時計集中法
■砂時計1分、3分、5分と段階的に砂が落ちるのを見続けてもらいます。
③嗅覚集中法
■目を閉じてもらい「今からある匂いをかいでもらいます。何の臭いか当ててください」と伝えて行います。
■匂いをかいでもらうのは食べ物がいいです。芳香剤など化学的・人工的にものは匂いが強すぎて気分を悪くする可能性があるのでダメ
④味覚集中法
■目を閉じてもらい「今からある食べ物を口に入れます。何を食べているのか当ててください。よく噛んで味わって当ててください」と言って口の中に食べ物を入れます。
■嚥下機能に問題がある人には実施しないでください。
■咀嚼能力を確認したうえで一口大の食べ物にしてください。
■一口大でもこんにゃくゼリーなどは喉に詰まらせる危険があるので食べさせないでください。
楽しみながら、特別な方法で意図的に意識を集中してもらうことが目的です。
これを毎日、2回行い続けていくと 情動反応(イライライ、不安、恐怖)が落着いてきます。
情動反応が揺さぶられなくなってくると相対的に不適切な行動が自発されにくくなってきます。
※但し、介護者が不適切な対応をしたり、間違い指摘反射をすれば、攻撃行動や反発行動が自発されます(当たり前です)。
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