1Q84 BOOK 2

新潮社()
¥ 1,890
[4]生と死(2009-07-22)
村上春樹作品に初めて会ったのは
高一の模擬試験だった。現代国語の試験問題で
「1973年のピンボール」の一部だけ出ていた。
なんだか気になって、書店で本を購入した。
その頃すっごい好きな同級生の男の子がいて、
この小説を読んで少し思い出してしまった。
ピンボールと同じ年に生まれたものでもう結婚して
子供もいるんだけど、その頃、まだ小学生だった頃
のことも蘇ってきて切ない気持ちにさせられた。

ひとはいつかしんでしまう。

そんなどうしようもできない事実を
改めて認識させらせる作品だった。
その事実にどうしようもない悲しみが
襲ってきて、全身が震える恐怖を味わった。

家族ができ、守りたい人が増えて、
一日を大切に生きなければと強く思わされた。
何十年も何十年も後にこの作品を読んでいる人が
このネットで書き込んでいるひとが皆
いなくなっている世界がくるのだから、、、。

[4]良かった。続編が読みたい!(2009-07-21)
数日前に読み終わりました。BOOK1を読み終えてから1日でBOOK2を読んでしまった。休みだったからというのもあるが、単行本1冊を1日で読んだのは久しぶりです。それだけ物語の世界観に引き込まれ、夢中になっていた。
物語後半になって、謎のまま終わってしまった部分も多くて満たされきれていないが、BOOK2はすれ違いやお互いを想う感情などは恋愛小説のようだった。
これで完結なのかはわからないが、続編がでるならぜひ読みたいと思う。完結しきれていない気がするし、2冊完結なら上巻・下巻でだせばいいはず。BOOK1・2って表現は次がありそうって思える。出して欲しい。
[4]完結性について(2009-07-20)
先ほど読み終わりましたが,夢中になって読んだ分,後半にもっと完結性が欲しかったと思いました。登場人物の行方なども途中投げ出しが多く,最後に結末を期待していたまま終わったので,読み終えたあとに中途半端な感じが残りました。ですが,あれだけ夢中になって本を読んだのは久しぶりだったので,さすがだなと思いました。

[3]読者によっていろんな読み方ができるかも(2009-07-19)
村上作品には好みが分かれる。独特のトーンと世界観が好きな人にはたまらない。一方で、それがハマらない場合には何とも響いてこないものだ。この作品は、「久々」の登場だったこともあって大変なブームだが、私には今ひとつだった。流行が流行を呼ぶのも、今の日本の社会の一つの特徴であり、問題である気がするのだが。。。物語としては、ファンタジーの面もあるが、人間関係を描いたものでもあり、社会へのメッセージと読み解くこともできる。そういう意味で、読者が色んな読み方が出来る点では素晴らしい作品とも言えよう。

[5]1Q84 1/ 2(2009-07-19)
突然の、物語の出だしがよかった。1984年版の当時の時代背景が鋭く、中々ミステリーな部分が現実みあってよかった。途中、わくわくしてくる感じがたまらなくよかった。
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IN

集英社()
¥ 1,575
[5]登場人物の潔さが桐野作品の魅力(2009-06-11)
桐野夏生さんの本は全て買っていますし、OUTは何十回と読んだ作品だったのですぐさまINを本屋に飛んで買いに行きました! 読んでみて、OUTとは全く違う作品ですが私は大好きな作品になりました。INもきっとまた何十回も読み返すでしょう。桐野夏生さんはとても美人なので不倫経験者ですよね?きっと結婚後何回も素敵な恋愛をされてるんだと思いました。桐野夏生さん最高です!
[5]残された言葉が人を狂わせるのか(2009-06-06)
「淫」という小説を書こうとしている小説家タマキと、既に発表された『無垢人』という小説が、作家の本性である冷たい視線と、破滅と分かっていても突き進まずにはいられない激しい恋愛を交差しながら物語が進む。
果たせなかった恋愛は、魂の死骸を作ったに違いないと考えるタマキ。
そのタマキが調査するのは、現実を切り崩すほどの虚構である『無垢人』のモデルとなった人であり、タマキの抹殺している過去の恋愛もが蘇っていく。
恥ずかしいなど思いもしない、他人の存在自体が意識に入ってこない恋愛。
時間の経過とともに腐敗していく恋愛。
消えて無くなる恋愛が、小説家の手にかかることで残されてしまう。
魂を奪う恋愛と小説が交差しながら、内面を深くえぐってゆくこの作品。
一度だけでなく、何度も読み噛み砕きたい読み応えがある。

[4]著者らしいダークさ!(2009-05-28)
小説家鈴木タマキは『淫』という小説を書こうとしている。そのテーマは、恋愛における「抹殺」である。ここうでいう抹殺とは、死を意味するのではない。自分の都合で相手と関係を断ち相手の心を殺すことである。その小説の主人公は、緑川未来男が書いた『無垢人』の中に登場して著者の愛人と噂されている◯子である。タマキは、◯子に関する情報を集める中で以前付き合っていた阿部青司との関係を鑑みる。

☆なんとも言えずにダークな世界。桐野さんらしいドロドロした毒がある。☆戸籍上の正式な夫婦と不倫関係のカップルが、対比するかのように描かれている。☆でも…、それは正式に認められているかいないかにすぎない…。男女の関係は、そんな物では割切れない。愛し合う事に表も裏の関係もない。愛していた人が居なくなっても愛していた事や悲しかったことそして憎しみが消えることはまずないのだと思った。
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一勝九敗 (新潮文庫)

新潮社()
¥ 460
[5]成功者の実体験録(2009-07-19)
 成功者の実体験なので大変参考になります。
 特に若いころの銀行とのやりとりなどは、まさに
銀行側の企業を見る目がないことを如実に物語っています。
 表題のとおり一勝九敗であっても一つのビジネスモデルが成功
すれば、それは確実に収益を生む柱となるのです。
 成功に裏打ちされた言葉は重みがあります。
[4]失敗学(2009-07-14)
ユニクロが今の形になるまでの、苦労、歴史、そしてそこから生まれた企業理念をまとめたもの。
著者ははじめ経営に詳しくなかったようで、そのあたりの苦労話はとても参考になる。
また、題名にも表れているように、失敗に対する考え方が特徴的。
経営理念にもそれが反映されている。
今後、ユニクロのCMを見る目が変わりそうです。
[4]商品そのものよりも企業姿勢を買ってもらう。(2009-05-06)
沢山あるファーストリテイリングの経営理念の一つ。
商品に圧倒的な力がある・差別化が出来るごく一部の商材を扱う会社以外の大半の会社に
あてはまることじゃないでしょうか。
ぱっと見はそんなに変わらなくても例えば品質管理だったり、アフターサービスだったり。
商品を買うのは消費者にとってはいわば「会社そのもの」を買うようなもの・・・と
思って商品企画や販売にあたらねばならない。
柳井さんの理念がわかりやすく解説されています。
[3]ユニクロで働きたい人は必読(2009-04-11)
いわゆる経営哲学や経営学を体系だてて説明する本ではないが、柳井氏がユニクロの経営者として素直に考えや心情を綴ったものであり、退屈せずに読めた。

ユニクロの従業員はもちろんとして、これからユニクロで働きたい人は柳井氏の考えをしっかり理解して働くためにも必読の書であろう。


[3]ユニクロのフリースを買いたくなりました。(2009-04-06)
誰もが知っているユニクロの創業時からの話しが書かれています。

柳井さんの経営哲学、ユニクロをどうやって
世界に通用するような企業へ成長させたか。

惜しむことなく書かれています。
ただ、何でかスラスラと読み進めることができませんでした。

おそらく・・・内容は良いものなのですが、
それぞれの人物象、風景などが読んでいるなかで
うまく思い浮かべることができなかったのかと。

自分の読解力が足りないのでしょう。

ただ、将来経営に携わっていきたいひとには必見の内容かと思います。

最近ユニクロの服を買っているのですが、
生地も柔らかく、何よりも着心地が良いですね。

着こなしの仕方を工夫すれば
安いし品質も良いので助かります♪

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ハリー・ポッターと賢者の石 (1)

静山社()
¥ 1,995
[1]今更ながらの批評ですが(2009-07-12)
 大傑作の呼び声も高いのでブックオフにて購入(セコイ)。
 わくわくする、との評判にいつかはわくわくさせてくれる信じて200頁辺りまでは我慢して読んだけど……。ごめん、退屈すぎてついて行けません。
 弩下手くそ訳文を、マシな訳者に替えればもう少しマシかも……。
 200頁以降俄然盛り上がるの?10倍以上盛り上がるなら気を取り直して読んでも良いけど、あの訳じゃねえ……。
[5]7巻を読み終えて、もう一度1巻から読み返してます(2008-09-04)
 第1巻ではハグリットのオートバイや火消しライターなど、最終巻で大活躍するアイテムがすでに描かれています。オリバンダーの店やグリンゴッツ銀行の秘密など、執筆当初、作者の頭の中では全巻の構想が完璧に練られていたのだということがよくわかります。第7巻は、数々の謎が明らかになるとともに、6巻までに登場した人物、小道具、舞台の総集編でもあったのです。
 一章ごとに、さまざまな思いにふけりながら読み返しているところです。
[5]中学2年生のころ、それは衝撃的だった………。(2008-08-06)
 世界中に魔法大国、イギリスを知らしめた、その「ハリー・ポッター」シリーズは、今でも衝撃的なものです。特に、第一弾の「賢者の石」はかなりの思い出があり、夏休みの中学校の読書感想文として、何日間もかけて読んだ覚えがあります。みじめな孤児として生活していたハリーは、自分が魔法使いであることを親戚に恐れられていたから、ということを知ったからには、もうノンストップな展開が続いていきます。ロナルド・ウィーズリーやハーマイオニー・グレンジャーと共に、自分の両親を殺した闇の魔法使いヴォルデモートとの対決………しかし、それは長い戦いの始まりにすぎなかった、ということはもはやご承知の上でしょう。

 読書感想文として読んで以来、ずっと敬遠し続けていたのですが、とうとう勇気をもって第2巻から読み続けていくことに決めました。さあ、読み始めたら止まりませんよ?覚悟を持たないとね。
[5]魔法の世界へ(2008-08-02)
いやー、おもしろい。
いじめられてたハリーが実は魔法使いということを知らされ、
いざ魔法学校のホグワーツに入学するというこのワクワク感がたまりません。

九と四分の三番線とか作者の想像力に敬服します。7部通して一番好きな設定が
九と四分の三番線です。いやーこの設定最高です。
「ハリー・ポッターと賢者の石」は、ストーリー、設定がしっかりしていて、
さきざきに期待させる伏線もちょうどいいバランスで配置してあります。
[5]改めて読む(2008-07-29)
最終巻「ハリー・ポッターと死の秘宝」読破後に改めて読み直しています。
すると「ワケ分からん(^^;;」と思って部分もちゃんと伏線になってて面白さ倍増です。
確かに日本語訳はしたたか、と言うかしてやったり的な感じが否めませんが(笑)、それでも十分にオモシロい内容だと思います。
だって、こんなに長いのに「また読みたい」って思ったんだもの。
なかなかないですよね(〃^∇^)o彡☆
だから、食わず嫌いせずに一度読んでみることをオススメします。
今なら全巻出揃っているので、次巻を待つこともないのでいいのではないでしょうか?
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骸骨ビルの庭(上)

講談社()
¥ 1,575
[2]過去の宮本作品に比べ、焼きが回った(2009-07-14)
宮本輝の過去の作品と重複している「戦後の大阪」「中国文学」が、今回の作品にも出てくるので以前の作品と比較してしまい、キレのない文章にどうしても目がいってしまう。
更にここ最近書く傾向にある、人に対する講釈をたれるセリフ挿入が今回も多い。
平成6年の舞台設定でありながら、サクラちゃんがパソコンではなくワープロの操作に格闘しるのも違和感があり、どうにも平成6年と言いながらも時代が昭和にしか映らない。
しかも八木沢ことヤギショウと呼ばれる主人公が47歳にどうして見えないのだ。この辺りは時代が古い作品、例えば『四十八歳の抵抗 (新潮文庫)』石川達三著の主人公の感情が今の48歳には映らない時代による精神のズレが、今回の宮本作品に出ている。

[3]それでも生きてゆく理由(2009-07-13)
『1Q84』を読んだせいか、本書にも父と子、ひいてはキリスト教的な考えがテーマとして見えてきてしまった。阿部轍正の生き方と、その最期、そしてそのことにより影響を受けた彼の「子ども」たちの図式はどうしてもそこに行き着いてしまう。また戦争がこの通称、骸骨ビルに影を落としている。

 今まで知らなかった戦争の事実が本書には細かく散りばめられている。たとえば阿部が引き取った戦争孤児たち。戦争孤児には、戦災孤児、引揚げ孤児、一般孤児、棄迷児と分けられる。一番酷な存在が、棄迷児だ。きっと彼らはその後、他の戦争孤児以上に生きていくのが困難なのではないだろうか。

 本書は、骸骨ビルと呼ばれた杉山ビルのオーナー、阿部が戦争孤児を6人引き取って、中には進学や就職が困難になるとの理由から、養子にしたりし、生涯独身を貫いた、その後の物語だ。時は平成6年、八木省三郎(ヤギショー)が家電メーカーを早期退職して、就いた仕事が、杉山ビルからいまだに住み着いている11人を立ち退かせることだった。

 その中で触れ合う住人たちの物語(中には「メグ」という奇妙な存在もある)が展開する。それと並行して、阿部が育てた子どものうち、桐田夏美という女性が思春期の7年間、阿部に性的暴行を受けていたという訴訟を起こし、失意の阿部はそのことを否定もせず亡くなっているが、そこに隠された謎が解明されていく。しかも何者かが八木を妨害すべく、手を引かないと家族に危害を加えるとの脅迫文を送ってきたりもする。

 血のつながりのない者たちが家族となり、そしてそこで見つけていくものとは?そこでテーマになっていることは、普遍的なものでもあり、時々ふと考えるものであったりするものかもしれず、決して特殊な物語ではなく、誰もが時に考えるものでもあるかもしれない。

[5]将来、是非子供に贈りたい作品(2009-07-02)
宮本作品は出版される度、まさに寝食忘れて一気に読んでしまいます。
この作品も、上下とも心揺さぶられながら読み終えました。
言葉にしてしまうと、とても陳腐ですが、本当に素晴らしい。
この一言です。
自分が人の親になって、今までの作品も改めて読んでみましたが、
この作品も含め、私が子供に伝えたい事、そして親の私が忘れてはならない事、
その多くを宮本作品から学んでいる気がします。
子供が大きくなったら、絶対に勧めたい作品です。
心が豊かになりました。一人でも多くの方に読んで欲しいです。
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- 運命の人(四)
- 運命の人(三)
- 最も遠い銀河〈上〉
- 最も遠い銀河〈下〉

がたん ごとん がたん ごとん (福音館 あかちゃんの絵本)

福音館書店()
¥ 735
[4]分かりやすい内容です(2009-07-03)
1歳2か月の息子に購入しました。
まだ意味は理解できませんが「がたんごとん」の響きが気に入ったようで、このフレーズを読むとニコニコします。
[4]絵本デビューに(2009-04-23)
6ヶ月のチビをひざに乗せて「がたん ごとん」と少し揺らしながら読んであげてます。
リズムがいいです。
内容的に、絵本デビューにオススメ。
[5]ブックスタート(2009-04-20)
長男の乳幼児健診のとき、いないいないばぁと一緒にこの絵本をいただきました。
リズム感のある文章と身近なものの登場で大喜びの息子。
それ以来、本が大好きになり読み聞かせも続けられています。
息子にとってブックスタートにふさわしい絵本だったと思います。
[5]がたんごとんが大好き(2009-02-27)
汽車に次々にいろいろなものが乗り込んできます。
そのたびに、がたんごとんというのが大変調子がよく、
子供も飽きずに聞いてくれます。
[5]6ヶ月の息子のお気に入り(2008-10-18)
各ページの言葉が短くて(「がたんごとん がたんごとん」ぐらい)、リズムも良いので、
6ヶ月の息子に読み聞かせるのにちょうど良いです。
色もシンプルではっきりしているので、息子もおもしろそうに見ています。
長く使えそうな絵本です。
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- きんぎょが にげた (福音館の幼児絵本)
- かお かお どんなかお

世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド〈上〉 (新潮文庫)

新潮社()
¥ 620
[1]弱々しい物語(2009-06-25)
今更この本にコメントする必要など本当は何もないのだが。何とか文学賞でのスピーチだの、新作が空前のベストセラーだの、という空騒ぎをばかばかしく思うついでに、この作者の小説で自分が最後に読んだこの本に雑感を。
ストーリーも文体も非常にスマートで、ブランド物の洋服や雑貨のように、知的ファッションのツールとしては申し分ない作品。しかし、小説の底はきわめて浅い。物語というものの本質的な娯楽性を逆手にとって読者の不意をつき、喉下に匕首を突きつけ無理心中を迫る、というような真の道化のリアリティーはここにはない。「ふり」程度はあるかもしれないが、読者だけ死んで、自分は生き残ってしまう情けないパターン。いや、読者もこの程度で死んだりはしない。そういう意味では、まったく安全・安心な商品。
「壁」も「システム」も単なる幻想にすぎない。小説の中だけの、文字通りの「フィクション」。「心」もまた同じ。すべては作者の頭の中ででっちあげられた空虚な概念。そんなもの物語の外の「現実」のどこを探しても存在するわけがない。そんなことは百も承知と言いながら、作者も読者も、何か人生の、あるいは世界の真実に迫ったかのような錯覚を楽しんで、自分らの「物語」の限界にはまったく気がついていない様子。「物語」の役割に対する過度の信頼や筋違いの神聖化はやめたほうが良い。それが行き過ぎれば、ひょっとして、そういう「物語」こそが「壁」や「システム」に成り果てることになるかもしれぬ。
そういう意味では、現代における「物語」の衰弱した姿がここにはあるのだと思う。まあ、弱い、というのがこの作者のトリッキーなセールスポイントではあるのだろうが。
[4]低俗風。(2009-06-07)
上巻を読んだだけの時点でのレビュー。
ストーリーの展開の仕方やストーリー自体は、まぁ巧いと思う。
なので、読み易いと言えば読み易い。
けれども、嫌な点が主に2つ。
1つは、巧くもない比喩が冗長過ぎるまでに織り込められている点。
結局、そういった「無駄」な部分を省いたら、中身は単純で薄い気がする。
それでもストーリーはしっかりしているので、そのストーリーに対する評価は「巧い」なのだが。
比喩の所為で興醒めする。
もう1つは、何彼に就けてセックスの話題を織り交ぜたがっている点。
それがハードボイルドだと勘違いでもしているのだろうか。
性欲に愚直な主人公と、身持ちの脆い(脆そうな)周辺女性のやり取りに、うんざり。
どう言い訳しても、かなり低俗に見える。
[2]うーん・・・(2009-06-04)
村上春樹さんの作品を読んだのはこれでまだ2作目です。
フランツ・カフカの作品が好きで、村上春樹さんはカフカに影響を受けた
日本の作家、というのをどこかで見て読んでみたいと思ったのがきっかけで、
春樹作品の中で最も有名だと思われるノルウェイの森をまず読みました。

そのときは正直、私にはあいませんでした。
読む限りカフカの影響はまったく感じられませんでしたし、ありていに言って
しまうと、作者の自慰行為を見せられているような不快感が残りました。
でも、このアマゾンのレビューを見て、どうもノルウェイの森よりこちらの方が
自分には合っていそうだということで、前回のことはありましたがこの本にも
トライしてみようと思いました。

結果、やっぱりダメでした。
言いたいことは分かるんですが、とにかく引っかかる部分が多かった。
主人公のために博士と孫が尽力してくれる理由が最後まで分かりませんでした。
システムやカンパニー側が消そうとする理由は分かりますが、博士と孫がなぜ
自分達を危険にさらしてまで?
最後の謎解きも、最初に会ったときに話せばそれで済むのに、なぜ地下でわざわざ
インディージョーンズばりの冒険をする必要があったのでしょう。

主人公といい関係になる二人の女性はやっぱり主人公の自慰行為を手助けする
ためだけの道具に見えます。私個人の穿った見方かもしれませんが。
上巻の方の世界観作りだけは確かに(私は好きな)カフカ的で、興味を引かれた
ので下巻に入ってからの謎明かしに結構がっかりしました。
他に琴線に触れる部分があまりなかっただけに特に。
おしゃれな雰囲気を出したいだけじゃ?と思えて仕方がない現実離れしたセリフ
回しも、うーん・・・

あくまで私の場合ですが、読んでてもそういう部分がいちいち引っかかって
あまり楽しめる作品ではなかったです。
[5]最高傑作(異論は認める(2009-05-08)
そう言わざるを得ない作品です。

数多くの村上作品を読んできましたが、これを越えるものは恐らくないと思います。

村上春樹アレルギーじゃない人は絶対読むべき作品


個人的なは世界の終りの世界観が大好きです。
[5]未だに、村上文学の最高峰(2009-03-28)
一般の方にとって、村上春樹といえば「ノルウェイの森」だとか「海辺のカフカ」なのだが、その実、村上春樹ファンの中で最も評価が高いのが、この「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」なのだ。影を奪われ心を失いつつある「僕」が、壁に囚われた街で一角獣の頭骨から夢を読む事を生業とする「世界の終わり」。システムに属する計算士の「私」が、ファクトリーに属する記号士ややみくろと攻防を繰り広げる「ハードボイルド・ワンダーランド」。この全く趣の異なった二つの話が交互に進行してゆく。
「世界の終わり」の虚無感に充ちた退廃的な原風景。「ハードボイルド・ワンダーランド」のニューエイジ的な殺伐とした空気…。しかし、設定も時間軸も何もかもが全く異なった二つの世界は、「一角獣」という各世界をジョイントするアイテムによって、徐々にその関連性を増し、一気に物語の核心へと加速してゆく。
純文学の体裁ながら、シュールレアリスムやSFまで加味された、重厚かつ精緻な世界観にはひたすら気圧される。意味深長でありながら軽妙なユーモアも織り混ぜた村上春樹特有のタッチで綴られるそれぞれの異世界は、霊妙ですらあり、まさに、彼のイマジネーションの賜物なのだ。これは、戦後の日本文学における極めて重要なアイコンであり、同時に村上春樹の金字塔だといえよう。
未読の村上春樹愛読者は言うに及ばず、一般の読書家にも、最早必携の書である。この小説には、読者の人生観を雲散させて再構築してしまう程のパトスがある。そして、読者の期待を裏切らない。
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天使と悪魔 (下) (角川文庫)

角川書店()
¥ 620
[4]科学と宗教の概念を平行的に両立し、その橋渡し、解釈を行うのが人間(2009-07-20)
■読み始めたきっかけ

 会社の上司から「面白いから読んでみなよ」と言われて気軽に読み始
めました。「ダヴィンチコード」についてもタイトルは聞いたことがあ
るぐらいで、内容まではあまり知りませんでした。

 読み始めると上中下の3巻の長編にも関わらず、一気に読み終わってし
まいました。下巻の展開がかなり早いですが、確かに映画向きの内容か
も知れません。

 その後、映画を観てみましたが、個人的には小説の方が圧倒的にスケー
ル感、ドキドキ感、謎解き感があって面白いと思います。映画も頑張って
雰囲気を出していることは分かるのですが、映像化には限界もあると思い
ました。

■心に残る言葉

p.22 カメルレンゴの科学と宗教の演説が非常に印象的でした。これこそが、
この小説のテーマだと思いました。

科学・・・日々進歩すること。世の中が快適で便利になることを目標とす
る、非常に合理的な考え方。

宗教・・・人としてのありようを指し示すガイドラインで、不変である。
何が善で何が悪かの倫理観の基礎となる考え方。

 この2つの概念が手を取り合うことが理想のようにも思いますが、人それ
ぞれ個人の中に平行の概念として科学的思考、宗教的思考が両立するのが
現実的なような気がします。折に触れて、その橋渡しについて、解釈を考
えるのが人間の役割なのかも知れません。

■どんな人にお勧めか

インディージョーンズなど古代の謎について興味のある方
イタリアの建築、観光、宗教に興味ある方
科学者、宗教者の方
[4]映画が楽しみ。(2009-06-12)
映画の公開前に原作を読もうと思って購入しました。
ダンブラウンの本はダヴィンチコードがはじめてだったのですが
こちらのほうが、原点でした。
最後のほうはちょっと壮大すぎて、苦笑しつつ読みましたが、
この原作がどのように映画になるのか、楽しみです。
[3]いかにも映画向き(2009-05-20)
夢のような最新版の飛行機に乗せられて主人公が向かう先はスイスにある最先端の科学施設。そこで素人には理解しかねる最先端を行く科学実験が語られ(この部分も虚実取り混ぜた話になっているらしい;)、息つく間もなく今度は古の都、ローマへと飛び、二千年の時を刻むヴァチカン内部へと歩を進める‥。 冒頭からワクワクする展開。題名が暗示しているように、科学と宗教という相反するテーマを事件に上手く絡ませ、途中ちらりとエロティシズムも折り込みながら、ローマ市内の名所を巡りながら主人公の体を張った活劇が続いてゆく‥。 これは、作者が初めから映画化を意図していたのではないかと思えるほど、映像向きの物語です。お話としては第二弾に当たる「ダ・ヴィンチ・コード」よりもこちらのほうが映像になった場合、分かりやすいと思います。ただし宗教象徴学者である主人公の本領が遺憾なく発揮されているのは、二作目のほうですね。古代の秘密結社に詳しいだけならば宗教象徴学など持ち出す必要はありません。むしろこれだけのアクションをこなす事を考えれば、もっと若くて逞しい男を主人公に据えたほうがヒロインとのロマンスにも繋げやすいし、より“映画向き”だったかもしれないなぁ、などと思いました。
[5]面白くて一気読み! 宗教って怖いですねぇ…。日本人には理解しきれない歴史背景あり。(2009-05-16)
上・中・下と3巻もあるので通勤や夜のお伴に良いかと思って買いましたが、読み始めると面白くて週末に一気読み。月曜日朝の通勤に役立たなくなりました。(笑) まぁ、高く上がったヘリコプターから主人公が川に落下して助かった後にすぐさま活動再開するところなど御愛嬌ですが、宗教と科学という題材を織り交ぜたエンターテイメントとしては最高に面白いです。これが著者のデビュー作ということですが、才能なんでしょうね。この後にダヴィンチコードを世に出したことも考えると、この作家を発掘した方が凄い眼力の持ち主ですね。
 
しかし、この「天使と悪魔」と「ダヴィンチコード」を読むと、中世宗教世界の陰湿な歴史や裏社会に思いを馳せることになって、ひたすらゾッとしますね。今でこそ世界的に定着した平和の象徴みたいなキリスト教だって、普及初期当時は得体の知れない不気味な宗教団体だったんでしょうし(だからこそ多くの信者が僻地に逃れて、死海文書とかが発見されているんでしょう。)、この小説の本筋ではないけれど、背景に宗教信者とその反目勢力(=科学勢力)の歴史的背景が語られていて、その当時の凄まじさを窺い知ることができます。
 
キリスト教勢力に隠れて集まる隠れ家? 科学の発見を語る→神への冒涜→軟禁されたりリンチされたり裁判にかけられる? 体に焼印押される? 恐ろし過ぎますね。日本人には理解できないぐらいの宗教社会。「政教分離」って言葉が歴史の教科書にありますけど、それぐらい宗教が社会に入り込んでいて、その深刻ぶりがこの小説からも窺い知ることになります。実際、ニューヨークの教会なんかで十字架にあるイエスキリストの彫刻の前で一般女性の方が涙を流している様子を見ると、日本人には理解しきれないものを感じますね。日本なんて、仏教と神道が共存していて、今の日本人なんて、正月は神宮にお参り、葬式では「なんみょーほーれんげーきょー」ってやっている訳ですもんねぇ(笑)。
 
ただ、フィクションであることを自分に言い聞かせないと行けませんね(笑)。でも、キリスト教社会の欧米でも売れていて映画化までされたことを考えると、やっぱりこの小説が示唆する背景もあながち嘘だけじゃない訳ですよ。怖いなあ。こういう空想をするだけでも、この小説の新しい題材の面白さが抜群ということでしょうね。
[2]落差が…。(2009-05-10)
ちょっとネタバレになります。

ビニール風呂敷とかヨガマスター(笑)とか…。
そのあまりの非現実さは、さすがにちょっと。

ずいぶん前に移動中の読み物として手に取りましたが
上記の部分は失笑してしまいました。

そしてこの部分の印象が強すぎて、肝心の内容は
あまり覚えていません。
物質科学と宗教と…のお話は面白くて
とてもよくできていたはずなんですけれど。
あまりの落差に目を疑います。

映画でもトムハンクスが忍者みたいなことするんでしょうかね?
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