温熱刺激療法イトオテルミーを始めて
何年かは、
私はお仲間の中でもずば抜けて不器用な、
つまり、
器具をなかなか使いこなせない
劣等生だったと思う。
器用な人たちは
本当に簡単そうに
きちんと内管と外管を揃えて持って
火を落とすなんてこともめったに無く、
どうしたらあんなに器用に
器具を操れるのかと
不思議に思うばかりだった。
それからすでに19年が経ち
いつの間にやら
外管がどこかに吹っ飛んで行くような失態は
ごく稀に。(ワハハ。たまにありますー!)
考えなくても手が動く。
少なくとも
療術資格を取ろうとしていた頃は
こんなにスムーズでは無かった。
継続の力というものは、
大したものだ!!
体で覚えることの
凄まじさを、つくづく感じる。

意図して何かを手に入れようとしなくても
集中して取り組んでいる間に
思いがけない力が身についている。
そんなふうに身につけたものは、
本人にとっては
ごく自然に使えるものなので
力だという意識すら無い事が多い。
虚しさの中で
日々悪戦苦闘しているだけだと
感じていても
少しずつ少しずつ
強くなっている。
三年前、十年前、二十年前を
思い出せばわかる。
誰かにもらった資格や免許より
日々積み重ねて
考えなくても動く体こそ
私達の宝。