三歳か四歳の頃から高校卒業まで
ヴァイオリンの練習は
はっきりいって、
好きではなかったんだけど、、、
教えてくださる先生たちは
人間的に一流の方ばかりだったと思う。
特に、
小学校の中学年から
高校卒業まで
みてくださった
加藤先生は
もともと工学の大学の教授で
横浜の市民オーケストラでも
演奏されていた
多才で人格円満な方だった。
久々に早朝、
先生の弾くヴァイオリンの音を
毎週通った教室で聞く
夢を見た。
楽しい音だった。
そして今さら、わかったこと。
先生は、
いつも楽しんでおられたのだ。
楽しむことを知らず、
苦痛ばかりを感じていた私に
特にきついときは
(大抵喘息でゼイゼイしていたので)
いつも素晴らしい演奏を
レコードやテープで聞かせてくださった。
不出来でやる気のない生徒の気分を
引き立てて、
出来るだけ楽しくあるようにと
気にかけてくださったのだった。
親切でありたいと思う。
おせっかいではなく、
やりすぎることもなく、
ただ、
お互い気持ち良くいられるように。
相手が苦しいときは
その苦しみに共感するのではなく、
そこから意識をそらせるように。
ただこのひとときを
一緒に楽しめるように。