デカルト科学とは
合理性(理論的に合致する)と普遍性(すべてに通じる)を追求
再現性(同じ条件で再現できる)と客観性(共通認識可能)を重視している。
事象を細かく細分化して明確になった事実を積み重ね、再合成して現代に一致させる要素還元主義をとっている。
●要素還元主義とは
細分化と再合成というプロセスで全体を部分の合成により理解すること。要素還元主義は分析的。
それに対抗してニューサイエンスが出てきた。
これはデカルトが合理性を求めるのに対して理論より目的を追求し普遍性より直観・経験・感性を重視した。
●ニューサイエンスにはなにがある?
特徴を3つあげると
①生きているシステムがある・・・分解したら部分の機能が変わる
②フラクタル・・・自己相似性を持つ現象。癌の診断に応用。
③カオス・・・決定論的であるのに複雑で不規則な現象
デカルトに対してパスカル
分析 客観 総合 主観
物質 理性 精神 心情
普遍 個別
デカルトは全体は部分の総和であるといったが人間は複雑(複雑とは構成要素のかかわりが一様でないことをいう。)であり、全体によって部分も変化するといった考えがホロンである。
要素還元主義の分析が通用しない人間に対してはデカルト科学は不得意である。
●複雑とは
構成する要素のかかわりが一様でないことで要素が多いということではない。働きは全体の文脈によって変化、部分から成り立つはずの全体であるが全体を理解しないと部分は理解できない。
カオス・・決定論的である(現在の状態から次の状態が一意に決まるはずが結果は多様であるということ)はずが複雑で不規則な結果がうまれ、一つの不足がうまれてくるという科学
これは自然の秩序を維持するとこと人間が生理的秩序をたもとうとするホメオスタシスと同様である。
カオスの定義とカオスの縁
決定論的な規則に従っているにもかかわらず複雑で不規則な振る舞いをする現象。人の生理は病的状態になればホメオスタシスによって元の状態に戻ろうとする働きが自然に起こる。病的状態をカオスといい、バランスの取れている状態をカオスの縁という。
決定論に対しての確率論
決定論は現在の状態から次の状態が一意に決まっているということをいい確率論は未来のことは不確かでわからないということ。
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●科学認識の三段階論 武谷三男先生
①入口と出口がわかるのみ 現象論的 個別的客観性
②一部中身がわかる 実体論的 特殊法則性
③すべてわかる 本質論的 普遍性法則