6月は気象病に注意
気象病とは
天気が悪くなる前後や梅雨の時期などに現れる、片頭痛、緊張型頭痛、肩こり、腰痛、関節リウマチ、関節痛などのさまざまな体調不良を気象病といわれています。
「気象病」と呼ばれることが多いこれらの心身への不調は、気圧の急激な変化によってストレスを感じることで自律神経が活性化することが理由です
なぜ気圧の変化で体調不良？
低気圧の中心付近では、風がまわりから吹き込むため上昇気流が起こります。 このため雲ができやすく、曇りや雨になることが多くなります。 低気圧になると天気が悪くなる傾向があります。反対に高気圧の中心付近では、風がまわりに吹き出しているため、下降気流ができ、雲ができにくく快晴になりやすくなります。
内耳にあるセンサーが気圧の変化を感知し、前庭神経が過剰に興奮することで、自律神経のバランスが乱れてしますます。 その結果、交感神経が優位になりすぎると、めまいや片頭痛、関節痛の悪化などの症状が。 また、副交感神経が優位になりすぎると、眠気やだるさ、うつ症状が生じやすくなります。
低気圧に起こる頭痛のメカニズムとは
雨の日に頭痛が起きやすい方がいますが、片頭痛の場合、頭のこめかみから額にかけてズキズキと疼くような痛みが特徴とされています。
片頭痛はまだ不明な部分も多いですが、一般には血管拡張が原因のひとつであるといわれています。低気圧になると、普段よりも身体に気圧がかかっていない状態になるため、血管が外にひろがろうとして膨張（拡張）します。この膨らんだ血管が、神経に作用して痛みが現れるようです。
また、緊張性頭痛は、頭全体か後頚部(こうけいぶ)に鈍い締め付け感、圧迫感のある頭痛が出現します。患者さんによっては「はちまきや帽子で頭が締め付けられている」と訴える人もいます。
緊張性頭痛の原因として有力なのが、体内で生成されるセロトニンの分泌量です。低気圧が来ると、体内でセロトニンの分泌量が不安定になるといわれています。
セロトニンは、血液中の血小板から放出されますが、この神経伝達物質には、血管を収縮させる働きがあります。セロトニンが血管内に大量に出ると脳の血管は縮みますが、反対にセロトニンが出尽くしてしまうと、今度は脳の血管が勢いよく膨張します。血管を取り巻いている神経（三叉神経と呼ばれる）が興奮した状態となり、炎症から痛みが発生してしまうようです。
なりやすい人
気象病は、全年代を通じて男性より女性の方がなりやすいと言われているそうです。 また、10代の子どもや高齢者は自律神経が弱いため、気象病になるリスクが高いといわれています。
対策はあるのか？
１）低気圧で体調不良を改善する食事
低気圧の体調不良改善に食べ物としは、マグネシウムを含む硬水や、ほうれん草など野菜を使った野菜ジュースなどがあります。
マグネシウムは細胞内のナトリウムの量を調整し、血液やリンパ液の循環を正常にします。 利尿作用があり、体内の余計な水分を排出してくれますので、 むくみを予防します。
マグネシウムが豊富な食材というと、アーモンド、海藻類、小魚、大豆などです。
マグネシウムは、およそ300の酵素の働きを手助けし、カルシウムの作用と深く関わりながら筋収縮を制御したり、血管を拡張させて血圧を下げたり、血小板の凝集を抑え血栓を作りにくくするといった役目を果たしています。
足をよくつる方、冷え性の方は、血流改善で、マグネシウムを多く摂取することをお願いしています。
２）生活習慣を見直す
気象病への対処としては、自律神経のバランスを整えることが最も大切です。 早寝早起き、朝食を取る、適度な運動、十分な睡眠、入浴など規則正しい生活を送ることです。 そして、内耳のセンサーが敏感な原因は内耳の血行が悪いことがわかっていますので、内耳の血行をよくすることが改善法となります
３）頭痛がきそうと思ったら鎮痛剤
鎮痛剤は頭痛がきてからでは効果がない場合が多いです。
起床時などに「今日は頭が痛くなりそう」などと感じることが多くなったら、鎮痛剤の使用もいいと思います。
４）コーヒーなどでカフェインを摂取
カフェインは血管を収縮させる作用があるため、頭痛に対して即効性があります。コーヒーが苦手な方には、同様にカフェインを含んでいる緑茶や紅茶もいいかと思います。
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