『ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ』を観た

映画を観ている途中で、ふと思い出したことがありまして…

僕がまだ20代の頃
都内の某所で、ビジネスホテルのフロントのバイトをしていた

そこの上司に当たる方が、人間的には別に悪くないんだけど
ちょっと早口でくぐもった声でしゃべるので
聞きとるために、必要以上に彼に近づかなければならないのと
その方が、申し訳ないけど
モーレツに、モーレツに臭いのだ

たぶん僕が今まで生きてきた中で、最も臭い

いわゆるバキュームカー的な臭いなら、慣れることも出来るのだが
どちらかと言えば、酸っぱい臭いが非常に強く
あの臭いは二度と嗅ぎたいとは思えない

この映画で、ポール・ジアマッティ演じるハナム先生が
病気のせいで尿素を分解出来る要素が少なく、体臭が臭い
ということをアンガスに改めて告白するシーンに遭遇して
あの20代の頃の上司のことを思い出した
考えてみれば、もう30年近くも前の話なのに…

あの時のことを思い出すと同時に
今でもその方に再会したいとは思わない

差別はいけないという当たり前の精神とは別に
あの臭いはどうしても、どうしても我慢出来ないのだ
こればかりはどうにもならない

ただ、なぜそういう体臭なのかということが
還暦を前にしてわかっただけでも、スゴく大きな学びであった