教師のなおみは、捨て猫のように道端に座り込んでいた青年ゆずるを放っておくことができず
広い家に引っ越して一緒に暮らし始める
ゆずるとの間に体の関係はなく、なおみは彼の成長を見守るだけのはずだった
しかし、ゆずるの自由奔放な行動に振り回されるうちに
その蠱惑的な魅力の虜になっていき…

奔放な美少女に翻弄される男の姿をつづった谷崎潤一郎の長編小説「痴人の愛」を
現代に舞台を置き換えて、主人公2人の性別を逆転させる等大胆なアレンジを加えて映画化

『卍 リバース』同様、宝来忠昭氏が監督・脚本を担当


これと『卍』、どちらの作品が先に撮られていたんだろうねえ


とりあえず、スポンサーの関係かわかりませんけど

劇中使われていたラブホが同じところだったのが丸わかりなところは

もうちょっと撮り方工夫しようよぉ

おそらく本作よりも製作費が少ないピンク映画だって、もっと頑張ってるからさぁ


ハッキリ言って、出来映えは

『卍 リバース』と五十歩百歩です


ただ本作の方がちょっとだけ良いのは

ひとえに主演の桝田幸希(ますだゆき)さんの頑張りに尽きます

桝田さん…というより、間宮夕貴さんといった方がわかる人もいるかな

『甘い鞭』や『風に濡れた女』が有名ですかねえ


彼女も、いつの間にやらオーバー30

こんなにみっともない女(役の上でねてへぺろ)をきちんと演じられる女優になりました


これに対し、ゆずる役の男の子…

頑張ってはいるけど、やっぱり10代にも関わらず女性をたぶらかす男の子役は難しいよ

(これは、原作どおりの女の子でも同様)

そうだなあ、例えば
昔の窪塚洋介さんとか菅田将暉さんとかね

今回の林裕太さん、これが舞台作品ならなんとかなったかもしれない

舞台なら、多少見てくれが良くなくても、本人の放つオーラでどうにでもなるから

しかし、これ映画なのよね


キビシイことを言うようだけど、映像だと

誰が見てもハッと息を呑むような美少年でないと、説得力がないのよ


僕の好みでない、といえば

単純にそうなのかもしれない

しかし申し訳ないけど、僕の意見には多くの人がナットクしてもらえると思うな

[私の評価 ☆☆(5つが最高)]