美大を卒業後、カルチャースクールで油絵の講師として働く容子は
下宿先の大家が亡くなったことをきっかけに大家の孫の由佳里と出会い、彼女と同居することに
容子は由佳里に特別な感情を抱くが、平穏な生活を続けるため、あくまで女友達を演じ続ける
そんな容子のもとに大学時代の男友達の佐野が訪ねてくると、由佳里は次第に佐野にひかれるようになっていく
一方、彼女たちが暮らすテラスハウスに大学生の姉・柊子と弟・悠輝が引っ越してくる
やがて悠輝が不審な行動をとりはじめ、柊子は弟が隣に住む女性にストーカーまがいの行為をしていることをつきとめるが…

監督は、CMを中心に映像メディアのディレクターとして活躍し
還暦を過ぎて本作で長編劇映画デビューを飾った小林豊規

物語は、容子と由佳里を中心に

今流行りのLGBTQの匂いを漂わせながら進んでいくのですが…


正直、彼女たちのエピソードだけで十分

じっくりと二人の行く末を見守っていけば良し

柊子と悠輝のエピソードは、どう考えても余計だと思っていました


ところが、じっくりと物語全体を追っていくと

実は全て物語に必要なパーツだとわかるのです

誠にもって、超意外な展開でありました


興味が出て来ましたら、これ以上情報を入れずに、出来れば予告編も見ずに

本編をご覧になることをオススメします


還暦を過ぎての劇場長編処女作

今後の小林豊規監督の活動が楽しみだと思っていたら

最初の限定公開終了から47日後、彼はなんと急逝してしまったとのこと(!)


今回、池袋シネマ・ロサ公開時の舞台挨拶イベントの司会は

小林監督が10代の時から付き合いのある犬童一心監督

映画ファンは、ぜひシネマ・ロサへ

[私の評価 ☆☆☆★(5つが最高)]