僕もかつては、年間7本も舞台に出ている時があった

今は障がい者となった身であり、年に一本ペースで舞台に出られれば御の字と考えている

障がい者の身で舞台復帰などと、素人に毛が生えた程度ではあるが…

復帰作は、過去に自分がかつて上演したことのある演目のリーディング公演であり

上演時間も60分程度だったが

先月上演したものは、自分が初めて上演する谷崎潤一郎氏の小説であり

上演時間も90分程度と、若干ではあるが確実にグレードアップさせてきた

我々が上演しているものと比べるのは、大変おこがましいことながら
森山茂雄監督が『寝取られ巨乳熟女 戻れない快感』で
13年ぶりにピンク映画に復帰したことの苦労みたいなものは
そんじょそこらのド素人よりはわかるつもりだ

<あらすじ>

ウェブ小説家の潤一と妻の玲

新たなアイデアが浮かばない潤一に

玲はファンの意見を取り入れてみてはと提案し、オフ会を開くも
潤一は出来心でファンの一人と浮気をしてしまう

一時の過ちと許してくれた玲に

なんと潤一は、玲にも浮気をしてみないかと提案するのだった…

僕は今回、初のピンク映画出演となった藤木紗英さんという人を初めて知ったが

作品のポスターでは、若干憂いを含んだ佇まいだが

本作では熟女のお色気たっぷりの、リアルな姿へと変貌を遂げている


さすがは女優、といったところである

本作では、夫に浮気を勧められた妻が
果たして本当に浮気をしているのか!?という、ピンク映画や官能小説では手垢のつきすぎた題材だが
森山監督は、この題材を真正面から堂々と取り上げている

今時こんな題材なんて、という気恥ずかしさは一切なし!
むしろ堂々と正攻法で取り上げている姿は
コンスタントにピンク映画を撮っているベテラン監督でも、おいそれとは出来ない芸当だ
以前お世辞抜きで、この監督は天才じゃないか?とまで思った評価は
間違っていなかったと確信する


本当に、心の底から

森山監督には今後も面白い映画をどんどん撮って欲しいと願ってやまない


2024年は、まだ三月も経っていないが

早くも今年ベストワンのピンクではないかと思う
[私の評価 ☆☆☆☆☆(5つが最高)]