フランスからベルリンに移り住んだ27歳の作家エマ
娼婦たちの裏側に興味を抱いた彼女はその実情を理解するべく
高級娼館「ラ・メゾン」に娼婦として潜入する
一緒に働くことで顕になる女性たちの本音や、そこで繰り広げられる刺激的な出来事を、包み隠さずノートにつづっていくエマ
新たな発見に満ちた日々を送るうちに
当初は2週間だったはずが、いつしか2年もの月日が流れていく…

作家であることを隠して高級娼館に潜入したエマ・ベッケルが
その体験をもとにアンダーグラウンドで生きる女性たちのリアルな姿を描き、フランスで賛否両論を巻き起こした
ベストセラー小説「La Maison」を映画化

非常に大まかに言うと

ピンク映画と呼ばれる邦画と、日本に入ってくるセクシー路線の洋画では

圧倒的に日本のピンク映画の方が優れていると思う


なんというか、シリアスであれコメディであれ

カメラが主人公にちゃんと寄り添っているのだ


翻って、洋画のセクシーものだと

監督が男女問わず、主人公に寄り添っているとは言いがたい

最終的に、相変わらず女性は弱いもの、という前近代的な感じだ


本作の主人公・エマも、いろいろ理屈はこねているが

結局セックスが好きなんだと思う

別にそれは全然悪いことじゃない

ただ、そのことに対して妙な理屈をつけるために

まるで心の奥底では罪悪感を持っているようだし

例えば主人公が悪い客に出会って涙を流したとしても、観客は「ホラ、言わんこっちゃない」と全く感情移入出来ないのだ


エマも、そういう意味で魅力的な主人公とは言えない

こんなことだから、外国のセクシー映画はいつまで経っても地位が上がらないのだ

[私の評価 ☆☆★(5つが最高)]